NYの音楽シーンを賑わすふたつの才能がコラボ。
Culture 2016.12.22
『アイ・ハッド・ア・ドリーム・ザット・ユー・アー・マイン』/ハミルトン・リーサウザー+ロスタム
ホステス ¥2,268
インディロック・ファンに強烈な印象を与えたザ・ウォークメンのフロントマン、ハミルトン・リーサウザー。世界中をダンサブルなロックで熱狂させたヴァンパイア・ウィークエンドを今年脱退したばかりのロスタム・バドマングリ。音楽シーンを賑わすふたつの才能が組み合わさって化学反応を起こしたのが、本作だ。基本的な役割としては、ロスタムが全体のサウンドを作り上げ、ハミルトンがボーカルを担当している。
ブルージーなリズムに乗ったかと思うと、ドゥーワップ風のコーラスが聞こえてくるし、バンジョーをフィーチャーしたカントリーもあれば、ツイスト調のロックンロールでクールを決め込む。古きよきアメリカンミュージックをアップデートしていくかのようだ。そして、その多彩なサウンドを器用に乗りこなし、独特のハスキーな声でドラマティックに聴かせるボーカルがとにかく見事である。
*『フィガロジャポン』2017年1月号より抜粋
réalisation : HITOSHI KURIMOTO