パリ・オペラ座の劇的瞬間をとらえたドキュメンタリー。

Culture 2018.01.07

名門の舞台裏の人間模様が、公演の歓喜をめがけ疾走する。

『新世紀、パリ・オペラ座』

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8年前の会心作『パリ・オペラ座のすべて』のワイズマンの精神を受け継ぐように、説明的な技巧は弄しない。主軸の劇場をバレエのガルニエ宮からオペラ・バスティーユへ移し、多方向からその舞台裏に迫る。2015/16シーズンの激動を記録する今回は、より機知と軽みを利かせて。ワーグナーのオペラのバリトンが本番直前に体調不良を訴え、イースター返上の代役探しとなる。遠路飛んできた代役が綱渡りの公演に臨み、不安が歓喜に変わる姿を群像劇のように捉えたコーナーなど、その騒動記自体にオペラ的高揚がある。

『新世紀、パリ・オペラ座』
監督/ジャン=ステファヌ・ブロン
2017年、フランス映画 111分
配給/ギャガ
Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開中
http://gaga.ne.jp/parisopera

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*「フィガロジャポン」2018年1月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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