食・音・ダンス――廃墟で繰り広げられる不思議な一夜の物語。

Culture 2017.01.13

アートはあらゆる形態をとり私たちを楽しませてくれるが、良い意味で混沌とした、美しく美味しい世界を具現化するイベントが、横浜・象の鼻テラスにて開催される。『Ruin Menu 廃墟の中の住人たち』、たった一夜の贅沢な宴だ。

ギャラリー「tenjishitsu:Tür aus Holz」を主宰し、企画、空間ディレクション、ケータリング、スタイリングなどを手掛け、フードアーティストとしても活躍する内藤正雄を中心に、あらゆるジャンルを取り込んで行われるこのイベント。食・音・植物のインスタレーションに、ダンスというダイナミズムが加わって、さらにはマルシェまで展開。「廃墟」をテーマとした空間に、ファンタジックな世界が出現する。

内藤と作曲家・コンポーザーとして活躍する熊地勇太がコンセプト・演出を担当し、廃墟をつくりあげるのは、西澤力（生花・植物）、KAIE（衣装）、The barbers［熊地勇太 × 菅田典幸 × 斉藤康祐］（音楽・演奏）、苫野美亜（ダンス）、東海林靖志（ダンス）という面々。内藤は“廃墟の料理人”として、料理パフォーマンスを披露する。気になるマルシェは、旅するコンフィチュール、Le Traiteur Oguro、Ivoire、鯖寅果実酒商店、balance flower shopらが参加。tenjishitsuのアンティークや古道具なども美術として登場する。宵の港に、どんな廃墟が出現するのか、ぜひ五感で味わってほしい。