『プリティ・ウーマン』のいまだから明かせる新事実。
Culture 2017.03.10
ジュリア・ロバーツをスターダムに押し上げた『プリティ・ウーマン』だが、実は主人公のビビアン・ウォードは当初、薬物の過剰摂取によって死ぬ設定だったことが分かった。
1990年に公開されて大ヒットした同作では、ジュリア演じるコールガールのビビアンが、リチャード・ギア扮する実業家エドワード・ルイスに1週間のあいだエスコートとして雇われるうちに恋に落ちる。エンディングではエドワードが自分も彼女を愛していることに気づき、旅行の日程を変更してビビアンのアパートへ向かう。
しかし元ディズニー幹部のジェフリー・カッツェンバーグによると、もともとはかなり暗い結末だったようだ。
『The New York Post』紙のゴシップサイト「Page Six」によると、カッツェンバーグが先日ニューヨーク市内で行われた質疑応答で次のように語ったという。
「脚本では、『プリティ・ウーマン』がハリウッド大通りの売春婦を扱っているため、映画はR指定だった。さらにオリジナルのバージョンはとても暗いストーリーだった。彼女は薬物の過剰摂取で死ぬことになっていたと思う」
「ウォルト・ディズニー・カンパニーで製作するために、これはおとぎ話で、プリンセスの映画だと(経営陣を)説得しようとしたが、ほとんどはそう受け止められなかったみたいで苦労したよ。議論にどれだけ時間がかかったかは言えないけどね。でも、その後は観客がご存じのとおりだ」
当時21歳だったジュリアは、すでに女優として成功していたが、『プリティ・ウーマン』の大ヒットで世界的な人気女優となり、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた。
リチャードは出演を何度も辞退していたが、大勢の女優が見送ったビビアン役で出演を決めたジュリアに会い、出演を決めた。
2015年に米トーク番組「トゥデイ」で放送された、『プリティ・ウーマン』公開25周年記念のインタビューで、リチャードはジュリアに初めて会った際、出演にイエスと言ってほしいと書かれたポストイットを渡されたと振り返った。またこのインタビューで、最初に読んだ脚本ではどんな結末だったのかと質問されたジュリアは、
「エドワード(リチャード)がビビアン(ジュリア)を車から放り出し、お金を投げつけて走り去ると、クレジットが流れるの」と、明かしていた。もしバッドエンディングだったなら、これほど愛される映画にはならず、ジュリアのキャリアも変わったものになっていたかもしれない。
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