ボブ・ディラン、ノーベル文学賞のメダルを受け取る。

ボブ・ディランが、ノーベル文学賞の受賞発表から数ヶ月後にようやくメダルと証書を受け取ったことが明らかとなった。

ディランは昨年10月、ノーベル賞の選考にあたるスウェーデンアカデミーによって文学賞に選ばれたが、12月に行われた授賞式は、すでに入っていた仕事の都合で出席を辞退していた。また91万ドル（約1億円）の賞金を受け取るのに必要な講演も行っていない。
しかし4月1日、コンサート会場近くにあるホテルで少人数での授賞式が開かれ、ディランはノーベル文学賞の証書とメダルを受け取った。
スウェーデンアカデミーのクラス・オステルグレンはAP通信に対し、ディランから控えめなものにしてほしいという要請があり、ささやかな授賞式にはアカデミーやディランのスタッフひとりを含む、ごく一部の関係者だけが出席したとコメント。
「とてもうまくいきました」と、オステルグレンは授賞式について語り、ディランについて「とてもやさしく、親切な人」だったと称賛した。
アカデミーの他のメンバーによると、ディランは授賞式がリラックスした雰囲気で行われたことをとても喜んでいたという。その数時間後にストックホルムでコンサートを行ったが、ノーベル賞については何も語らなかった。

ディランは「すばらしいアメリカ伝統音楽において、新しい詩的表現を生み出した」ことが評価され、2016年度ノーベル文学賞を贈られた。協会の事務次官を務めるサラ・ダニウス教授によると、通常は授賞式で生の講演を行うことになっているが、ディランは出席しない代わりに事前収録した講演を送るという。
ディランはストックホルムでのコンサートを終えた後、スカンジナビアで4公演を行い、11日にドイツはハンブルクでのライブを予定している。