中性的魅力の人気モデル、"インターセックス"を語る。

Culture 2017.05.13

ベルギー出身の人気モデル、ハンネ・ギャビー・オディールは、今年1月に自身が"インターセックス"であることをカミングアウトしている。

170512HanneGabyOdiele.jpg
"インターセックス"とは、性の発達が染色体や生殖腺などにおいて、先天的に非定型的である状態を指す言葉で、まだまだ広く認知されていないが、ギャビーはインターセックスの若者を支援する米活動団体interACTと協働して、インターセックスの啓蒙と権利向上を訴える活動に現在取り組んでいる。自身の経験からギャビーは、インターセックスの若者に対する幼児期における「本人の同意のない"性別適合"手術」に対し、特に強く反対している。ハンネはアンドロゲン不応症で、XY染色体を持ちながら女性としての表現型で生まれている。
「("性別適合"手術を)やめさせることが出来るなら、何度でも議論に参加するわ。私も幼い頃、医学的な緊急性がない手術を受けさせられた当事者なんですもの」と、ハンネは「Dazed.com」に対して語っている。
「本人の同意のない、若過ぎる子の手術は、いまや国連も人権違反だと認めているわ。だから私はinterACTと一緒に活動しているの」

ハンネは、子ども時代に停留精巣の摘出手術など医学的な処置を受けているが、自分が"インターセックス"であるとはっきり認識したのは、モデルとしてデビューする直前の2005年に、医師と話してからだそうだ。
「オランダのティーン向け雑誌を見ていて、自分と同じような女の子の話が載っていたの。それまでにも、自分には卵巣がないから生理が来ず、子どもを作ることは出来ないとは知らされていたけれど、インターセックスとはどういう状態なのかは知らなかった。トラウマになりかねなかったけど、私自身の経験がインターセックスというものであり、自分だけじゃないと分かってやっと受け止めることが出来たわ」

昨年、長年の恋人であるモデルのジョン・スウィアテクと結婚したハンネ。モデルとしての仕事以上に、自分のいちばんのミッションは性的アイデンティティに悩む人たちの支援と考えているという。
「最も伝えたいのは、インターセックスの人たちが、特別かもしれないけれど、決してフリークとかではなく、愛されるのに値する人たちだということ。できるだけベストな自分でいられれば、幸せに生きることができるはずなの」

©︎Cover Media/amanaimages

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

清川あさみ、ベルナルドのクラフトマンシップに触れて。
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
2024年春夏バッグ&シューズ
連載-鎌倉ウィークエンダー

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories