斎藤工も参加、「チーム万力」が長編映画を製作!

Culture 2018.06.22

フィガロジャポンの連載「活動寫眞館」ではフォトグラファーとしても才能を発揮している俳優・斎藤工が、芸人の永野、ミュージシャン/俳優の金子ノブアキ、映像ディレクターの清水康彦と結成した映像制作プロジェクトチーム「チーム万力」。それぞれのジャンルで活躍する4人が、いま開催中のショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)のイベントに登壇。オリジナル長編映画『万力』を製作すると発表した。

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左から、斎藤工、永野、金子ノブアキ、清水康彦。

発表当日は、チーム万力による3本の自主制作ショートフィルム『LOHAS』『宮本』『ZERO-焼きそばしかないキャバクラ』が初公開されたほか、2016年公開の『手から光を出す魚屋さん』も上映。

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『LOHAS』2018年
出演/永野、吉村和彬、人見千紘、野村梓二

米国アカデミー賞公認、今年20周年を迎えるSSFF & ASIA。この東京発のショートフィルムの祭典に、斎藤工はこれまでもさまざまな形で関わり、2014年には初監督作品『半分ノ世界』がミュージックShort部門にて特別上映された。大橋トリオの楽曲からインスパイアされたこの作品が、いま公開中の長編映画『blank13』に繋がったという。「その意味でも大いなるチャンスをいただいたと思っています」とコメント。

ショートフィルムの魅力について尋ねられた金子ノブアキは、テキーラのショットに例えてみせる。「シンプルで、理由なんかなくてもいい。作品の前後のことはみなさんの想像力に委ねる、そういうところにロマンを感じます」

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『宮本』2018年
出演/宮本諒、永野、齊藤工、金子ノブアキほか

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『ZERO-焼きそばしかないキャバクラ』2018年
出演/斎藤工、金子ノブアキ、永野ほか

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『手から光を出す魚屋さん』 2016年
出演/斎藤工、金子ノブアキ、永野ほか

そして長編のトレーラーが来場者に向けていちはやく公開され、そのタイトルが『万力』であることが初めて明かされた。

なぜ“万力”なのか? その理由は、2年ほど前に永野がゲストとして参加したファッションイベントでの体験からきているという。ショーに出演していた美しいモデルたちが、舞台裏でさらに小顔にこだわるさまを目の当たりにした永野は、その夜斎藤と会い、それなら顔を万力で締め上げて理想の顔にしてしまおう!とそんな笑い話から映画化の話が持ち上がったという。

その後、斎藤が主宰する移動映画館「cinéma bird」を大分県で開催した際に永野がゲストとして参加。楽屋でさらに話を詰め、そこから清水康彦も加わった。ちょうど『blank13』の仕上げの期間中であった斎藤が、この作品の音楽監督である金子ノブアキについて「いかに彼の音楽と人柄に支えられて映像を仕上げることができたか」に触れ、『手から光を出す魚屋さん』のメンバー4人が再び集結した。昨年には打ち合わせ直後に金子が早くもテーマ曲を作り上げたのだとか。「皆で作品が完成したように満足しちゃって。まだ1秒も撮っていないのに(笑)」(永野)

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チーム万力の4人によるトークイベントの様子。

自らを“コンプレックスでできた妖精”と表現し、会場中を湧かせた永野が原案・脚本を手がける『万力』は、違和感、劣等感、そして衝動といったものがテーマになるようだ。小顔ですらりとした、西洋人のようなルックスに憧れる女性たち。「日本独自のそうした習慣や風習を、逆に西洋の人はどう捉えるだろう、とも考えます。このエッセンスはすごく面白いものになるんじゃないかと、永野さんの話を聞いたときから思っていました」(斎藤)「日本人の持つコンプレックス、醜さだけでなく美しさも感じられるような映画に」(清水)

いまの日本の映画界ではチャレンジングなテーマであることも踏まえつつ、それをチャンスに変えていこうという、4人の想いが存分に伝わってきた製作発表。『万力』は2019年公開予定。スクリーンで観られる日がいまから待ち遠しい!

ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2018
期間:開催中〜2018年6月24日(日)
会場:iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズほか都内計8会場
http://www.shortshorts.org/2018/


※6月22日(金)〜24日(日)には斎藤工が企画・原作・声優を担当したクレイアニメーション作品『映画の妖精 フィルとムー』(17年)を上映! 詳細はこちら

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