時代を切り拓け! 世界の注目クリエイター。 木村伊兵衛写真賞を受賞した、沖縄出身の写真家石川竜一。
Culture 2018.08.17
オリジナルな発想で時代に風穴を開け、見たことがないものを創る。エネルギッシュな勢いのある、若手クリエイターたちにインタビュー。
|沖縄|
あるがままを求めて、未知へと飛び込む。
石川竜一(写真家)
Ryuichi Ishikawa
1984年、沖縄県生まれ。現在も沖縄県在住。沖縄国際大学社会文化学科卒業。『絶景のポリフォニー』『Okinawan Portraits 2010-2012』で、2014年度木村伊兵衛写真賞を受賞。
無意識に刻まれた記憶を頼りに、目の前のものと向き合う。
地元沖縄の友人や街の人を驚くほど“生”のまま捉えたポートレートで注目を浴び、木村伊兵衛写真賞を受賞。古道具屋で薦められたカメラをきっかけに写真を始め、暗室作業によって自分自身の深層心理を探求しながら、季節労働やホストのアルバイトをしていた頃、舞踏家と写真家のふたりの導師ともいえる人物に出会う。「最初はただ写真を撮ることで自分を消していた。声をかけてくれた人に自分には想像のつかない世界を見せられ、もっと知りたくなった。意識的に目の前のことに真剣に向き合ってみようと思った」と語る。日常会話も困難なフランスでの制作やサバイバルな登山の撮影など、沖縄を離れてさらなる可能性を広げる彼の視線には作為も装飾もなく、ただ瑞々しい。
*『フィガロジャポン』2018年8月号より抜粋
réalisation : CHIE SUMIYOSHI
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