石井ゆかり星占い、2018年下半期

Culture 2018.08.20

変わりそうもなかったものが、
徹底的な変化を遂げる。

2018年下半期の星の動きは、あるまとまりを持っているように見えます。
すなわち、主な動きの多くが、
「フィクスト・サイン」と呼ばれる場所に集まっているのです。
「サイン」とは、星占いでは「星座」を意味する言葉で、
牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座が「フィクスト・サイン」です。
「フィクスト・サイン」は「不動宮」と訳されることが多い世界で、
物事が維持され、保たれ、変化しにくい世界、と言われます。
上記の4星座の「性格占い」には、たいてい、
「一貫性があって、気持ちや考えが変わりにくい」とか、
「熱しにくく冷めにくい」「変化が苦手」「ガンコ」などと書かれます。
たとえば、生活の中で何か不満なことがあっても、
簡単に転職したり引っ越したりはせず、
「現状維持」を優先する傾向があるとされます。
このような世界で特徴的な星の動きが起こる2018年下半期は、
「動きそうもないことが動く時期」と言えるように思われます。
それは徹底的な変化であり、ほぼ「不可逆」です。
この時期に起こる変化は、そうした決定的・絶対的な部分を含んでいて、
生半可なものではない、と考えることができます。

2018年上半期は「#metoo #wetoo」の活動が盛り上がりましたが、
この動きは年の後半にも展開していくはずです。
約1年ほどの流れを司る木星は蠍座に位置していますが、
蠍座は性的なテーマ、普段隠されているテーマを扱う世界です。
性的衝動は、種が存続していくための、ごく根源的な力ですが、
この力には支配や所有、淘とうた汰や暴力、生命と死などの大きな問題が隣接し、
生き物が集団を構成するに当たって、非常に危険な力でもあります。
その危険性を慎重に取り扱うための古くからあるシステムは、
ある集団(たとえば女性)を抑えつける形で運用されてきましたが、
そのような歪んだシステムに替わる新しいシステムが求められている、
ということなのだろうと思います。
抑えつけられていたもの、隠されていた気持ち、怒り、情熱が
ここに来て噴出し、それが山羊座の冥王星と連動して、
強大な既存の社会的権威・権益を揺るがしているという状況は、
今の大きな星の様子に、ぴったり重なるものがあると言えるでしょう。

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2018年下半期はさらに、「価値」の概念が大きく動きだす時でもあります。
2011年頃から牡羊座に位置していた天王星が、牡牛座に歩を進めるのです。
5月から牡牛座にある天王星が完全に移動を終えるのは2019年3月で、
その間、11月にいったん牡羊座に戻ります。
とはいえすでに「牡牛座天王星の時間」はスタートしていると言えます。
天王星は革命と改革、自由と新時代を扱う星です。
牡牛座は物質的な富、美、五感を扱う世界であり、金融も管轄しています。
資本主義社会ではまずオカネとモノを所有する者が権力を持ちますが、
たとえば仮想通貨やコミュニケーションのデジタル化などに象徴されるように、
物質的経済力は徐々にその王座を明け渡しつつあるのかもしれません。
車や家など「モノ」に憧れた時代はだんだん終わりを告げ、
もっと別のものが「価値」を持ち始めるようになる、
そんな動きがすでに、始まっているのではないかと思います。

天王星が支配する星座は水瓶座です。
2018年はこの水瓶座に、11月半ばまで火星が滞在しています。
火星は蠍座の支配星であり、蠍座から水瓶座、水瓶座から牡牛座へと、
ある種の連携が生じています。牡牛座の支配星・金星も、蠍座に長居します。
この形は、普段動かないもの、ずっと続いていきそうに思えたものが、
ここで一斉に、連動しながら大きく変化していく、
ということを示しているように思われます。
ずっと価値があると思ったもの、決して変わらぬはずの感情、
客観的判断や論理的な選択といった、決定的な「回答」。
そうしたものがこの時期、新しい動きを見せるようです。

私たちは無意識に、何か信じられるものを探しているところがあります。
私たちが生まれる前からそこにあって、
たぶん死んだ後もそこにあり続けるような、
天空や大地、海のようなものに守られていたい、という思いを抱きます。
ですが、実際に私たちの人生の中で「信じられるもの」は、
天から与えられてずっとそこにあってくれるようなものではなく、
やはり、私たちの手で創造し、育て続けなければならないものなのでしょう。
自らの手で作る「信じられるもの」があるとすれば、それはどんなものなのか。
その答えをこの時期、見いだすことができるかもしれません。

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Horoscope : Ishii yukari

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