フィガロが選ぶ、今月の5冊 運命の人を求めて空回る、ロンドン発の婚活小説。

『ほんと、めちゃくちゃなんだけど
完璧ではない わたしのしあわせの見つけかた』

ルーシー・ヴァイン著、森信太郎訳　CCCメディアハウス刊　¥1,944

ロンドン在住のエリーは29歳独身。仕事もパッとしないし、4年交際した恋人と別れて以来、デートアプリを駆使しても空回りの連続。よく聞かれる質問は「シングルが好きなの? 」。自由を謳歌しているつもりでも、容赦ないプレッシャーにさらされている。このヒロインがブリジッド・ジョーンズと違うところは、幸せの落としどころは恋愛や結婚だけじゃないと気付いていくところ。独身だからって本当は言い訳する必要なんてないはず。この呪縛から解き放たれたい全女子共感必至。

＊「フィガロジャポン」2019年3月号より抜粋