『プリティ・ウーマン』には別エンディングがあった?
Culture 2019.06.18
映画『プリティ・ウーマン』のラストシーンといえば、リチャード・ギア演じるエドワードが真っ赤なバラの花束を持って、ヴィヴィアン(ジュリア・ロバーツ)の住むアパートの階段を駆け上がって迎えに行く……というハッピーエンドで知られているが、実はこのエンディング、当初の脚本とは全く異なる内容だったようだ。
ジュリアはこの度、「Variety」の企画でパトリシア・アークエットを相手に、当時の裏話について口を開き、「オリジナルの脚本はもっとダークな展開だった」と明かした。
「(私が演じるキャラクターは)車から放り出され、男に思い出の報酬にとお金(タイトルにもなっている3,000ドル)を投げつけられ、汚い路地に置き去りにされるの」
その後、プロデューサーはディズニーに移ったが、幸いにしてゲイリー・マーシャル監督が後任に現れる。「素晴らしい人格」のマーシャル監督がジュリアと面会すると、事態は好転。シンデレラストーリーの結末にするべく、大幅に脚色され、いま私たちの知る映画になったのだ。
原作通りだと、ジュリアは麻薬中毒の売春婦で、リチャードはNYに恋人がいる嫌な金持ちという設定だったというが、そのままだったら、あれほどまでの大ヒットは望めなかったかもしれない。
オリジナルの原作通りにならなかったことに対し、ジュリアは「いったんばらしてくれた神に感謝している」と心底ホッとしている様子だ。
photo: Moviestore Collection/AFLO, texte: ERI ARIMOTO