坂東玉三郎伝説のシネマ歌舞伎『鷺娘』。

Culture 2019.06.21

歌舞伎の舞台を撮影し、映画館で上映するシネマ歌舞伎。この夏、6月21日(金)より2週間限定で坂東玉三郎主演『鷺娘(さぎむすめ)』(「日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)」との2本立て上映)が上映される。

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「鷺娘」は、狂おしい一途な恋心を、時に静かに時に華やかに踊り上げる、女方の魅力が詰まったドラマティックな作品。坂東玉三郎は、錚々たる世界的アーティストが顔をそろえたメトロポリタン・オペラハウス100周年記念ガラコンサート(1984年)など、国内外で上演を重ね、大絶賛を浴びてきた。しかし、高度な技術に加え、数10kgにも及ぶ衣装・鬘をつけ踊り続ける体力を要するため、2009年の上演を最後とし以降全編を踊ることはないと明言している。今回は2006年に公開した伝説の名舞台を、坂東玉三郎自身の監修のもと補正・調整を行なったサウンドリマスター版として映画館で初公開。

その公開に際し、玉三郎とも親交のある世界最高峰のアーティスト、ミハイル・バリシニコフ、シルヴィ・ギエムからコメントが到着した。

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美が、完璧な人間という器を得ることはまずない。
坂東玉三郎の『鷺娘』を除いては。
彼のパフォーマンスでは優雅さ、テクニック、ビジョン、
そしてドラマがその不滅の肉体において一つになっている。
すべての瞬間は感情に満ち溢れ――時に抑制され、時に解放され――、
しかしながら常に、この現代最高峰の女方の圧倒的なコントロールのもとにおかれている。

ミハイル・バリシニコフ

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『鷺娘』を観た日、一緒に鑑賞した姪にこう言った。
「今まさに『美』を観たのよ。」
人生には、シンプルで純粋な感情を目撃した衝撃で、自分が永遠に変えられてしまう瞬間がある。
この舞台はそんな瞬間だった。

シルヴィ・ギエム

蘇った伝説の舞台、この機会にぜひ映画館で堪能して。

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シネマ歌舞伎『鷺娘/日高川入相花王』
(2本立て上映)・本編尺61分
出演:「鷺娘」坂東玉三郎(2005年5月歌舞伎座)「日高川入相花王」坂東玉三郎、尾上菊之助、市川九團次(2005年10月歌舞伎座)
期間:2019年6月21日(金)~7月4日(木)東劇ほか全国にて2週間限定上映。 
料金:¥1,100

texte : NATSUKO KADOKURA

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