英国王室のウェディングにマートルの花が不可欠な理由。
Culture 2020.08.24
忠誠と幸運の象徴であるマートルは、英国王室のウェディングブーケに180年前から使用されてきた。そしてベアトリス王女は7月17日、エドアルド・マペッリ・モッツィと結婚式でこの伝統を継承した。
エドアルド・マペッリ・モッツィとベアトリス王女はウィンザー城の敷地内にあるオールセインツ・チャペルで結婚式を挙げた。(2020年7月19日公開)photo : Instagramスクリーンショット/ @theroyalfamily
これは、ヴィクトリア女王がいとこであるザクセン=コーブルク=ゴータ公国のアルバート王子と結婚した1840年、ほぼ2世紀前からの伝統だ。結婚式当日、アルバート王子の祖母が結婚相手である若き日のヴィクトリア女王にマートルの花束を渡し、のちにワイト島の彼らの庭に植えられた。そして18年後、ヴィクトリア女王は、娘のヴィクトリア王女が1858年ドイツのフリードリヒ3世と結婚する際にその花を分け与えた。
それ以降、この伝統は続いており、英国王室のメンバーのウェディングブーケには必ずマートルが含まれている。マートルは5枚の白い花びらと複数のおしべを持つ小さな花で、かすかにフルーティな香りがする。忠誠、貞節、幸運を象徴し、エリザベス女王、キャサリン妃、メーガン妃の結婚式にも登場した。そしてベアトリス王女は、7月17日にエドアルド・マペッリ・モッツィとの結婚式でこの慣習を守った。
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パンデミックに揺さぶられた結婚。
ベアトリス王女とエドアルド・マペッリ・モッツィは5月29日に結婚式を予定していたが、新型コロナウイルスによるパンデミックのため、7月17日に延期された。王女は祖母のエリザベス女王のドレスを着用し、結婚式は少人数のグループで行われた。当初150名が結婚式に出席する予定であったが、20名のみが出席。エリザベス女王とその息子アンドルー王子がともに公の場に登場したのは、ジェフリー・エプスタイン事件に関与した、アンドルー王子と長年友人関係にあったとされるギレーヌ・マックスウェルの逮捕後、そして新型コロナウイルスによるロックダウン後、初めての出来事だった。
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texte : Lisa Kassab (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi