Espace Louis Vuitton Osaka 大阪に誕生、ルイ・ヴィトンのアートな館。

Culture 2021.03.19

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ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋に誕生したアートスペース、エスパス ルイ・ヴィトン大阪。国内では東京に続き2軒目となる、アートの新たな発信地へ。

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かつて大阪と江戸を往来した菱垣廻船に着想を得て、10反の風を孕む帆を表した外観。世界のルイ・ヴィトン店舗のファサードを手がける青木淳が担当。©Stéphane Muratet 

数多のブランドの旗艦店が立ち並ぶ大阪御堂筋で、圧倒的な建築に目を奪われる、ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋。オープンから約1年を経た2月、そのワンフロアに、エスパス ルイ・ヴィトン大阪が誕生した。

2011年に表参道店にオープンしたエスパス ルイ・ヴィトン東京を嚆矢として、北京、ミュンヘン、ヴェネツィア、ソウルに続き、6つ目の柿落としとなるエキシビションは『Fragments of a landscape(ある風景の断片)』と題され、画家のジョアン・ミッチェルと、彫刻家のカール・アンドレというふたりのアメリカ人作家にフォーカス。14年にパリに開館し、意義ある20世紀作品の紹介と現代アートに特化した芸術機関として600万人以上を動員してきたフォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵作品を、世界各地のエスパス ルイ・ヴィトンにて展示するプログラム、「Hors-lesmurs(壁を越えて)」の一環として企画された。

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先駆的価値を問う作家の競演。

国内最大級の面積を誇るルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋の5階に現れるホワイトキューブ。壁に展示されたほとばしる色使いの大型絵画2点は、ジョアン・ミッチェルの作品。1925年にシカゴに生まれ、幼少期にヨーロッパの近代絵画から影響を受け、30代半ば以降はモネが住んだパリ北西のヴェトゥイユに居を定めた彼女が、晩年に向かう中で描いたもの。自身の作風を形成したヨーロッパ美術の忠実性や主観性、すなわち権威主義から突き抜け、自由な筆致による光と色から浮かび上がる抽象絵画は、陽光か植物か。確かに彼女が見た、でも答えのない風景は、コロナの災禍で同じく旧態から解き放たれた我々が、それをどう見るかをあらためて問いかける。

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開閉式で自然光も採り入れ、空間としての受け皿の可能性も感じさせるエスパス ルイ・ヴィトン大阪。奥と右がそれぞれジョアン・ミッチェルによる三連画『Untitled』(1979年)と二連画『Cypress』(1980年)。手前が、全長約19m 、カール・アンドレの『Draco』(1979-2008年)。『Joan Mitchell/Carl Andre - Fragments of a landscape(ある風景の断片)』展 展示風景、エスパス ルイ・ヴィトン大阪、2021年
© Keizo Kioku/Louis Vuitton

他方で空間の中央を貫くのは、既製品の材木31個を組み合わせたカール・アンドレの彫刻。誰でも手に入る素材に対して一切の加工を放棄し、ただ幾何学的に並べること、その経年変化をも新たな価値としたミニマルアートは、ジョアン・ミッチェルからの流れを究極的に抽象化した作品ともいえる。何よりこうしたコンテクストの拮抗を表現する懐深いアートスペースの存在は、芸術の力とともにコロナ禍を乗り越えていく街の活力にもなり得るはずだ。

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パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンの活動を伝える一角では、フランク・ゲーリーの傑作でもあるその建築のドローイングと直筆のコメント、4台のスクリーンでは過去の代表的な展覧会や、オーディトリアムでの音楽イベントなどを紹介する動画も。
© Wataru Fukaya

なお、最上階のストア内に設けられた初のカフェ、ル・カフェ・ヴィーも、もうひとつのアートギャラリーさながら、指を筆として描く松岡亮をはじめ日本人作家の作品を展示。師である故ジョエル・ロブションの信頼を得て世界を股にかけ活躍後、東京に自身のレストラン、スガラボを開いた須賀洋介監修のモダンな軽食にいたるまで、ルイ・ヴィトンと芸術が織り成すアートの館を余すところなく感じ尽くしてほしい。

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カフェではモノグラムのラテアートも。

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全館の内装を担ったピーター・マリノが「コクーン」と冠したカフェの一室。春には、空を感じられる心地いいテラスも特等席となる。

エスパス ルイ・ヴィトン大阪
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5F
開)12時〜20時
休)ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋に準ずる 
入場無料
予約不要
●問い合わせ先:
エスパス ルイ・ヴィトン大阪
0120-00-1854(フリーダイヤル)
www.espacelouisvuittontokyo.com

エスパス ルイ・ヴィトンの詳細はこちら

texte : YUKA OKADA

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