未来のオランダ女王、王族手当の受け取りを辞退。
Culture 2021.06.18
17歳のオランダ王女は、6月11日、同国のマーク・ルッテ首相に手紙を送り、12月に支給予定だった年間手当の受け取りを辞退した。ヨーロッパの王室の「新世代」の登場を物語る、象徴的な出来事だ。
オランダの女王となるカタリナ=アマリアは、年間200万ドルの年金手当の受け取りを放棄した。(アムステルダム、2021年5月12日) photo : Abaca
彼女はまだ17歳にもかかわらず、すでに先人の常識を覆している。後にオランダの女王となるカタリナ=アマリアは、18歳になった際に支給される予定だった190万ドル(約2億1300万円)の年間手当の受け取りを辞退した。この手当は、彼女が戴冠するまで支払われることになっていた。
カタリナ=アマリア王女は6月11日、オランダのマーク・ルッテ首相に宛てた手紙の中で、この手当に「違和感」を表明した。オランダ放送局(NOS)のウェブサイトで明かされたこの手紙の中で、バカロレアを優秀な成績で合格したばかりの若きプリンセスは、このような大金を、何の対価もなしに受け取ることに不快感を示している。
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「手当に見合う行動を、何もしていない」
「2021年12月7日に私は18歳になり、法律に基づいて手当を受け取ることになります」と、ウィレム=アレクサンダー国王とマクシマ王妃の長女は説明。
「しかし、私はこの手当に見合うような行動をしておらず、特にコロナウイルスのパンデミックで、ほかの学生がもっと大変な思いをしている時に、そのような金額を受け取ることには違和感を覚えます」
カタリナ=アマリアは、「オラニエ公女としての役割」を果たさない限り、これまでに得た40万ドル(約4400万円)を返還し、残りの130万ドル(約1億4000万円)の受け取りを見送ると付け加えた。
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これは前例のない決定だ、とガーディアン紙は指摘する。オランダ王室のメンバーが国家手当の受け取りを辞退したのは初めて。王室の人気を左右するような選択だ。2012年に発表された調査によると、オランダ王室はヨーロッパで最も費用がかかる君主制だと指摘されていた。
カタリナ=アマリアは、2003年、ウィレム=アレクサンダー国王とその1年前に結婚したマクシマ王妃の間に生まれた。妹に、アレクシア王女(15歳)とアリアーネ王女(14歳)がいる。
2013年4月30日、父親が国王に即位したことにより、カタリナ=アマリアはオランダの王位継承順位の第1位となった。そして、オラニエ公の称号を与えられた。
現在、彼女は1年間の休暇を取っており、この間「世界を発見し」、「20年後にはできないだろうことをする」つもりだという。
text : Chloé Friedmann 1 (madame.lefigaro.fr)