サウジアラビアで女性の一人暮らしが可能に。

Culture 2021.06.20

サウジアラビアの結婚していない女性が、法の改正により、男性保護者の許可なしに好きな場所に住むことができるようになった、と6月8日、「メッカ」紙が報じた。

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2018年、女性の運転が許可されたサウジアラビアで、今度は男性保護者の同意なしで、結婚していない女性の一人暮らしが可能に。photo : iStock

2019年8月、サウジアラビアの女性は初めて、男性の許可なしに国外に出ることができるようになった。それから2年あまりたった6月8日、日刊紙「メッカ」が明らかにしたところによると、今度は男性の保護者の許可なしに、ひとりで生活することが許されるようになるという。

サウジアラビアの司法当局は、シャリーア法廷での手続きに関する法169条のB項という規定の改正を承認した。この条項によると、未婚、離婚、未亡人の成人女性は今後、彼女の「保護者」、つまり父親、兄弟、息子などの男性の親族の許可なしで、自分の好きな場所に住むことができる。

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マリアム・アル=オタイビ裁判

B項には「成人女性は住む場所を選ぶ権利がある」と記載された。もう一つの大きな進歩は、一人暮らしを選んだ女性に対し、家族が苦情の申し立てをできなくなることだ、とクーリエ・インターナショナルは報じている。

しかし、男性の保護者は、自分が責任を負う女性が「犯罪を犯した証拠を持っている場合」には、通報することが認められている。この修正案は、サウジアラビアの作家マリアム・アル=オタイビの裁判の後に採択された。彼女は3年前、「保護者」の同意を得ずに家出してリヤドに居住していたとされ、父親から訴えられていた。

女性の権利の強化は、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が2016年から唱えている経済・社会改革プログラム「ビジョン2030」計画の一環として行われてきた。「ル・ポワン」によると、この計画により、サウジアラビア女性の中には、企業のマネージャー職や国境警備員、警察官になった人もいるという。

2018年には女性の運転も許可された。このような進展がある一方で、NGOを中心に、活動家の弾圧に対して声が上がっている。活動家の中には運転する権利を得るため闘ったであろう女性たちもいる。

text : Chloé Friedmann 1 (madame.lefigaro.fr)

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