「毎日使うと思えば安い買い物」それ、本当に正しい考え方?

Culture 2021.07.14

普段何気なく生活しているのに、月末になると急に家計が厳しい......。どうやってもお金が貯まらない......。そんな「隠れ貧乏」のスパイラルにはまっていないだろうか?

「貧乏は生活習慣病。食事を変え、生活のリズムを整え、運動をすることで体調が大きく改善するように、貧乏も生活を変えることで必ず治る」そう語るのは、サラリーマン時代、家族が作った3億円の借金を処理し、のちに不動産と株で3億円の資産を作ることに成功した桜川真一だ。彼の著書『貧乏は必ず治る』(2017年 CCCメディアハウス刊)から、浪費を防ぎ、資産形成を成功させる秘訣を抜粋する。

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画像はイメージ photo:fizkes_iStock

文/桜川真一

買い物するとき、ついついわり算してしまう習慣はありませんか?どんどん世の中が便利になって、駅やコンビニでもカードで払うのが当たり前になってきました。ネットで買い物するのも、ポチッとカートに入れてピピッとあっという間に手続き完了。なんだか便利で気持ちいいものです。

そのほかにも、財布事情にあわせて払う額が調整できる、分割払いやリボ払い。クレジットカードって本当に便利ですよね。現金の存在がますます薄らいでしまいそうです。支払いを分割するといえば、昔、私の友人が意味もなく20万円もする自転車を買って言いました。

「これ、10年乗れば1年で2万円。1カ月だと大体1700円。毎日乗ると1日60円もいかない。安い買い物だろう。こうして割って考えると本当の価値が見えてくるんだ」当時、社会人になりたてだった私は、その考えに大きな感動を覚えました。「意外としっかりしてるんだ。こういう人を本当に頭がいいっていうんだな」

でも、本当にそうでしょうか?割って考えると、一見高く見えるものもずいぶんリーズナブルに見えます。こんな考えを教えてくれた友達は、今どうしているかというと、人生を低空飛行で過ごしています。墜落はしていないけど、なんだか苦しそうな日々を送っています。

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「ちょっと無理すれば払える」という、わり算の罠

彼はわり算トラップの習慣にはまっていたのですね。これはお金についてわり算で考える習慣です。クレジットカードの分割払い、リボ払いによる借金。どちらも、高額な借金を軽く見せるためのもの。貧乏になる人がついついはまりがちな考え方です。これが、貧乏の入り口ともわからずに……。

クレジットカードだけではありません。住宅ローンだってそう。人生で最大の買い物といわれている家の購入も、月々8万円なら払えるとか払えないとか、総額で支払う額よりも月々いくら払えるかを重視している人が多い。「ちょっと無理すれば払える」これがわり算のトリックです。売る側もわり算の数字だけを強調して、できるだけ買う側の心の負担を取り除いて売ろうとします。これに多くの人が引っかかるんですよね。

一般の人だけではありません。会社も同じです。A銀行からの融資の返済は月々10万円。これなら返せる。B銀行からは、月々15万円。これも大丈夫。一度に25万円だとなんだか重いけど、なぜだか10万円と15万円で、しかも返済日が別だとそれぞれが軽く見える。私の兄の会社もいろいろな金融機関から借金を重ねていました。倒産した後、会社の経理状況を見ましたが、小口の融資をいくつも受けていました。おそらく借金で借金を返す状況だったのでしょう。

苦しい状況では、わり算で出た数字だけに頼って簡単な足し算もできなかったのか、あるいは足すことから逃げていただけかもしれませんが。

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まったく逆の考え方をする、お金持ちの習慣

貧乏な人がわり算で考えるのに対して、お金持ちはかけ算で考えます。さきほどの住宅ローンの話でいうと、貧乏人は割ったお金の少なさで判断するけれど、お金持ちは利子をかけて総額で判断します。

ほかにも、お金持ちは携帯を申し込むときの付帯サービスにも目を光らせます。月300円だとすると、すぐに12をかけて年間3600円。これはムダだなとすぐに判断します。
これが、私の友達のようなわり算君なら、「1日たった10円か、ならいいや」なんて思うのでしょう。

かけ算を使えば生活のムダも見えてきます。週1回同僚と会社の愚痴を言うための飲み会。1回3000円でも月4回で1万2000円ほど。年間なら15万円近くにもなります。
お金持ちは、貯めるときもかけ算で考えます。月々3万貯めて1年で36万円。10年で360万円。お金持ちは、さらに利子もかけます。積み立ての投資で、年率3%の複利で考えると425万円になるな、と。

お金持ちは、ムダな出費を削るときも、お金を貯めるときも基本はかけ算です。わり算からかけ算でお金持ち体質に改善していきましょう。

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『貧乏は必ず治る。』
連帯保証人になり自己破産も覚悟した過去がありながらも今ではお金持ちになった著者が、「貧乏」とは生活習慣病であると断言!

貧乏になる人ほど、困った人の話を聞く、実力もないのに人を助ける……などの考え方のクセ=習慣が、貧乏への道と著者は言う。
お金持ちと貧乏になる人の思考回路の違いを明確にすることで、あなたの貧乏体質は改善できる!


桜川真一 著
2017年 CCCメディアハウス刊
¥1,540

 

text: Shinichi Sakuragawa

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