新時代の王子様、ティモシー・シャラメ。

Culture 2021.07.14

大スクリーンの小さな王子様は、今年の期待作『Dune/デューン 砂の惑星』と『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊』に出演し、7月12日、カンヌ国際映画祭の大階段を上った。かつてのレオナルド・ディカプリオを彷彿とさせる並外れたキャリアを持つ映画界の新星、ティモシー・シャラメの歩みを振り返る。

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ステラ・マッカートニーのフランボワーズ色のスーツを纏ったティモシー・シャラメ。(パリ、2019年12月12日)photo : Getty Images

ウェス・アンダーソン、クリストファー・ノーラン、グレタ・ガーウィグ、ルカ・グァダニーノ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ......わずか25歳のティモシー・シャラメは、すでに著名な映画人たちと仕事をしている。

彼のシャープなあご、くるくるとしたくせっ毛、肩の力が抜けた佇まい、そして理想的な息子としての姿(2019年1月、ゴールデン・グローブ賞のレッドカーペットに母親を招待したのだ!)は、彼をハリウッドの寵児にした。2020年2月のアカデミー賞授賞式では、マーゴット・ロビーさえも彼に逆らえなかった。

『Dune/デューン 砂の惑星』や『フレンチ・ディスパッチ』など、今年は4本の映画に出演し、7月12日にはカンヌ国際映画祭の大階段を上った。

 

 

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フランスの夏

1995年12月27日、マンハッタンで生まれたティモシー・シャラメは、「ル・パリジャン」紙の特派員だったフランス人の父と、ダンサーから不動産業に転身したアメリカ人の母が出会ったニューヨークで、姉のポーリンとともに育った。

ティモシー・シャラメのキャリアは、幼い頃に始まった。子どもの頃、彼はさまざまなコマーシャルに出演していたが、これは多くのニューヨーカーの子どもたちも経験することだった。

 

 

夏になると、少年はニューヨークの喧騒から逃れて、父方の祖父の出身地であるオート=ロワール県の穏やかな村、シャンボン=シュル=リニョンに滞在した。

10代の頃の彼の夢はハリウッドの華やかさとは程遠く、プロのサッカー選手になることだった。しかし、『ダークナイト』(2008年)でのヒース・レジャーの活躍を目にしたことが、彼の計画を大きく覆した。

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アンセル・エルゴートとマドンナの娘

スクリーンで輝く前のティモシーは、ニューヨークのMS54ブッカー・T・ワシントン中学校のベンチの上で出番を待ちわびていた。退屈しのぎに『Sweet Tooth』(原題、2008年)などのおどろおどろしいショートフィルムや、「ロー&オーダー」などのドラマシリーズに時折出演していた。彼いわく「とても悲しい3年間」を経て、ティモシー・シャラメは、俳優の卵たちが通うフィオレロ・H・ラ・ガーディア高校に入学する。

学芸会のキャスティングでは、ティモシーはアンセル・エルゴート(『ベイビー・ドライバー』主演)の影に隠れてしまう。しかしその後、マドンナの娘のローデス・レオンとデートしたり、数学の課題で作った陽気なラップビデオ「Lil Timmy T」に出演したりした。

そして4年生の時、彼のキャリアは新たな転機を迎えた。17歳の彼は、「HOMELAND」の第2シーズンで、副大統領の息子であるフィン・ウォルデン役を射止めた。

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砂漠時代

ハリウッドは彼に門戸を開こうとしていたのだろうか? 2014年に、ティモシーはクリストファー・ノーラン監督の超大作『インスター・ステラ』の若き日のトム役に抜てきされた。さらに同年、長編映画『Men, Women & Children』(原題)に、友人のアンセル・エルゴートとともに出演。一見順調そうに見えるスタートだが、その後は苦境が待っていた。

コロンビア大学に入学し、多くのキャスティングに臨むが、長い間、成果ははかばかしくなかった。『博士と彼女の物語』(2014年)から『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)、そして『ネオン・デーモン』(2016年)まで、ティモシー・シャラメはいくつもの役を逃した。

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『君の名前で僕を呼んで』 

2018年、ブレイクスルーが起こる。ルカ・グァダニーノ監督の『君の名前で僕を呼んで』(2017年)で、ティモシー・シャラメは年上の魅力的なアメリカ人男性オリバー(アーミー・ハマー)に夢中になっていくティーンエイジャーのエリオを演じる。ふたり欲望の探求を描き、観客を魅了したこの長編映画は、彼にとっての「タイタニック」となった。

2017年、22歳のティモシー・シャラメは、ニューヨーク映画批評家協会賞(NYFCC)を受賞した最年少の俳優となる。同時期にはグレタ・ガーウィグから、シアーシャ・ローナンと共演する2作目の映画『Lady Bird』への出演をオファーされる。

実生活でも友人であるこのコンビは、その後、同じくガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019年)、ウェス・アンダーソン監督の『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊』(2021年)でも再演。

ウディ・アレンも長編映画『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(2019年)でこの青年を起用することになる。

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恋の行方は?

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第76回ヴェネチア国際映画祭に登場したリリー=ローズ・デップとティモシー・シャラメ。(ベネチア、2019年9月2日) photo : Abaca

このころ、2015年ローデス・レオンと別れたティモシーは、同じくフランス系アメリカ人の女優と情熱的なラブストーリーを紡いでいる。

ジョニー・デップヴァネッサ・パラディの娘であり、共演者でもあるリリー=ローズ・デップとのロマンスのうわさは、2018年10月に始まった。US Weekly誌は、セントラルパークの真ん中でのふたりのキスシーンの写真を公開。同年、Netflixが制作した『キング』で共演し、2019年9月にはヴェネツィア映画祭のレッドカーペットにともに登場するなど、注目を集めた。

また、カプリ島の会場で物憂げなキスシーンもパパラッチされたが、これについては、後に、とても「恥ずかしい」と語っている。

しかし、2020年4月にふたりは破局。その後、女優のエイザ・ゴンザレスとの熱愛を経て、1年後には再びリリー=ローズ・デップと復縁がうわさされている。

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独特のスタイル

 

ティモシー・シャラメがエドワード・シザーハンズを演じたキャデラックのCM。

 

レッドカーペットでも、ティモシー・シャラメはそのオフビートなスタイルで観客を魅了している。

2019年10月、ロンドンのレッドカーペットに3000個のスワロフスキー・クリスタルをちりばめたルイ・ヴィトンのパーカーを着て登場。さらに2019年12月のエッフェル塔のキーホルダーや、2020年のアカデミー賞のしきたりを揺るがす、プラダの紺色のナイロンのセットアップも話題になった。

インスピレーションに満ちたルック、そして誰もが憧れる才能で、ティモシー・シャラメは伝説を築きつつある。ディカプリオと並ぶ映画界のレジェンド、ジョニー・デップの後を継ぎ、エドワード・シザーハンズ役をスーパーボウルのCMで演じ、さらに2023年3月公開予定の『Wonka』(原題)ではウィリー・ウォンカ役を演じることが決まっている。

text : Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)

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