清川あさみ個展「あめつちのうた」が淡路島で開催。
Culture 2021.07.19
写真に糸やビーズで刺繍を施し、繊細で美しい世界を紡ぎながら、個人の本質や深層心理に迫るような作品をつくりだす清川あさみ。本や布、キャンバスなど、ミクストメディアによる多様なビジュアル表現を展開し、広告・空間・映像・舞台のアート&クリエイティブディレクターとしても活躍し、絵本の創作も手がけている。そんな清川のルーツとも言える淡路島で、個展「あめつちのうた」が開催される。
『あめつちのうた』(2021年)
展示されるのは、これまであまり公開することのなかった初期作品から、代表作「美女採 集」、「TOKYO モンスター」、最新作「あめつちのうた」を含むおよそ40点の作品。ハイライトは、清川が糸と糸をつなぎとめ、風や木、水や石、山や野、火や雷といった自然の要素のなかに息づく、小さな魂を持った存在を壮大に描いた約3mの大型新作。
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「国生み神話で知られるイザナギとイザナミは高天原の神々に命じられ、日本の島々を創成したと言われます。そのはじまりの島としても語られる故郷、淡路島から臨む海とそこに浮かび上がる朝日をモチーフに作品を創りたいと思いました。人間と自然との新たな関わり方が求められている現在、自分たちが自然の一部であることを知るとともに、生命の美しさを讃える『あめつちのうた』が生まれました」と清川。
今年、アーティスト活動20周年の節目を迎える清川のルーツをたどるような個展。淡路島の自然とともに楽しみに出かけたい。
アニメーション『くにうみ』(2021年)
『わたしたちのおはなし「日本書紀」』(2020年)
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『貝合わせ「やくも」』(2018年)
清川あさみ / 1979年、兵庫県・淡路島生まれ。東京を拠点に活動。服飾を学ぶとともに雑誌の読者モデルをしていた2000年代より"ファッションと自己表現の可能性”をテーマに創作活動を行う。
会場は、今年4月にオープンしたS BRICK(エスブリック)。明治時代に建てられた洲本市民広場にある旧鐘紡紡績工場跡の赤レンガ倉庫をリノベーションした複合施設。
清川あさみ個展「あめつちのうた」
会期:7/22(木)〜8/15(日)
会場:S BRICK(兵庫県洲本市塩屋1-1-8)
tel:0799-24-7641(洲本市魅力創生課、平日9:00~17:00)
開館時間:10:00〜18:00
入場料:一般¥500(小学生以下無料)
休館日:火
www.asamikiyokawa.com/ametsuchino-uta
text: Natsuko Konagaya