シャロン・ストーン、コロナ禍の影響で健康保険を失う。

Culture 2021.07.30

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女優のシャロン・ストーンが、コロナのパンデミックの最中に、健康保険を失ったことを明らかにした。保険の資格取得に13ドル足りなかったのが原因だという。

63歳のシャロンは現在、全米映画俳優組合であるSAG-AFTRAの全国理事会に立候補しているが、「Deadline」に公開された動画で、組合が提供する健康保険を失った問題についても触れている。

「俳優として、私たちの物事がうまくいっていないことはご存知でしょう」とシャロンは前置きし、コロナの世界的パンデミックの影響で、映画に関わる者の収入が落ちていることを匂わせた。

「私は43年間この業界にいますが、Covidのせいで既得権のある保険を失ったのです。13ドル不足していたのですが、それが妥当だとは思えません。世界的なパンデミックに見舞われたとき、何十年分もの保険を失ったり、食生活や家事、子どもや家族を養うために必要なものを失ったりすることは、誰にとっても妥当なことではないと思います」

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その背景として、SAG-AFTRAの健康管理局では、コロナ禍のために驚異的な赤字に直面し、今年1月に資格条件を引き上げたのだという。そのとばっちりで、シャロンは健康保険に加入することができなくなったと説明する。

日本のような国民健康保険制度がないアメリカは、保険の加入の義務はないものの、病院にかかると非常に高額な医療費が請求されると言われている。アメリカの公的医療保険は、65歳以上の高齢者や障害者、低所得者に限られており、未加入者にとって、このコロナ禍を医療の力を借りることなく乗り切るのは極めて困難だ。

実際シャロンは、アトランタで撮影する仕事のオファーを受けたものの、撮影現場のスタッフ全員がワクチンを接種することを条件に、そのプロジェクトに参加すると話している。しかしそのスタンスを貫こうとするならば、いつかは仕事を干されることになるとも危惧している。

「私はすべてのセットで、スタッフがワクチンを接種するまで仕事をするつもりはありません。皆もそうするべきだと思うわ。なぜこんなことをするかって? なぜなら、私は皆の為に動いているからよ。誰からも守られていないのが私たちの労働条件であることはとても残念だけど、これが現状のSAG-AFTRAなの」

これまでの生活様式が覆り、日々の暮らしが脅かされているのは俳優たちも然り。この困難な時期を乗り越えるために、俳優たちに新しい道を示す存在が必要だとし、“メンバーシップ・ファースト(俳優第一)”路線の重要性をシャロンは力説。痛みを知る自分が立ち上がって、映画俳優組合のために尽力すると誓っている。

photography: Reuters/AFLO, text: Eriko Kiryuin

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