ジョン・トラボルタ、妻の死後の息子との会話明かす。
Culture 2021.08.30
アメリカの俳優ジョン・トラボルタはアメリカの番組「Hart to Heart」 で妻の死後、息子の死に対する恐怖にどう向き合ったかを語った。感動的とも言える落ち着いた姿勢で、その時の想いを振り返った。
名作『グリース』の俳優は2020年7月、妻を乳がんで亡くした。(サンタモニカ、2020年1月4日) photo : Getty Images
今回、ジョン・トラボルタが人々を魅了したのは腰振りダンスではなく言葉でだった。8月20日にケヴィン・ハートが司会を務めるテレビ番組「Hart to Heart」にゲストとして出演したジョン・トラボルタ。映画『サタデーナイトフィーバー』と『グリース』のレジェンド的な俳優は末息子ベンと交わした悲しい会話を明かした。
妻のケリー・プレストンが2020年7月に亡くなってから間もなく、父親と息子が死という難しいテーマについて交わした言葉だ。
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「いつお別れの時が来るかは誰も知らない」
妻が亡くなって間もなく、当時10歳だった末っ子のベンは父親にこう打ち明けた。「ママが死んじゃって、パパも死んじゃうんじゃないか心配なの」
当時のことを思い出しながら、トラボルタは自分の答えを振り返る。「それはまったく別のことであることを説明し、私が長生きすることと彼女(ケリー)の限られた人生について説明しました」
でもやはり「生きることについての真実」を教えるべきだと思い直し、息子にこう言った。「いつこの世を去るのか、いつまでこの世に残るのか、それは誰にも分からないことなんだよ。君のお兄さん(2009年に亡くなったジェット)は16歳でこの世を去った。若すぎたよね。君のママは57歳でこの世を去った。ママも若すぎた。でもこの世を去るタイミングなんて誰にも分からないんだ。パパだって明日死んでしまうかもしれない。君が死んでしまうかもしれない。誰だってそうだ。だからそれも生きることの一部だと思うことにしよう。誰にも正確には分からないことだ。できるだけ長く生きられるように頑張るんだ」
ケリー・プレストンは乳がんで57歳で亡くなった。トラボルタとの結婚生活は28年。3人の子どもに恵まれた。第一子は1992年に生まれ、16歳で亡くなったジェット。長女のエラ・ブルーは2000年生まれで、末っ子のベンジャミンが2010年に生まれた。
番組の中でジョン・トラボルタは感情を全くあらわにせず、見事な落ち着きでこのつらい思い出を語った。
text : Camille Lamblaut (madame.lefigaro.fr)