私立探偵、ハリー王子へのハッキングを告白。「青春を奪った」と謝罪。
Culture 2021.11.28
ギャヴィン・ブロウズは、ハリー王子の元恋人であるチェルシー・デーヴィーを標的に携帯電話をハッキングし、医療記録を詮索したことを認め、ドキュメンタリーシリーズ「The Princes and the Press」のエピソードの中で、ハリー王子に謝罪した。
ヘンリー・ヴァン・ストラウベンゼー記念基金の設立式典に出席したハリー王子。(ロンドン、2009年1月8日) photo : Abaca
彼は、2000年代はじめに「冷酷な」メディア文化に身を置いたことを認めている。私立探偵のギャビン・ブロウズはその後、11月22日にBBCで放映が始まったドキュメンタリーシリーズ「The Princes and the Press」の中で、サセックス公爵に謝罪した。「私は、彼の青春を奪ったグループの一員に過ぎなかった」と、彼は当時のジャーナリストたちを指して同番組で語っている。ブロウズは、ハリー王子がチェルシー・デーヴィーと付き合い始めた頃、彼女を標的にしていたとも認めている。2004年、ブロウズは彼女の携帯電話をハッキングしたという。
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"私は欲張りで、コカインもやっていた"
「ボイスメールのハッキングが多く、彼女の電話や通信は事細かに監視されていました」とブロウズは振り返る。「チェルシーは友人に『ハリー王子に会いに行くのよ』と自慢していました」
この監視は、チェルシー・デーヴィーがハリー王子と別れるまで、6年にわたり続いていたという。ブロウズは違法な盗聴に端を発したスキャンダルでその後廃刊に追い込まれた「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」で、2000年初頭に働き始めたという。彼は、デーヴィーの過去の恋愛だけでなく、中絶や性感染症の有無を調べるために、彼女の医療記録も調べたと告白した。ブロウズは、このような方法を使ったことを「大変申し訳ない」と語った。「私は欲張りで、コカインをやっていて、ある種の誇大妄想の中で生きていたのです」
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恋愛の失敗
このメディア文化は、ハリー王子の恋愛にも深く影響していると言われている。2011年のデーヴィーとの破局の一因にもなっている、とサンデー・タイムズ紙のジャーナリスト、ローヤ・ニッカーは分析する。「王室のメンバーと交際したり、結婚を考えたりすると、とんでもない量の詮索を受けることになります」とニッカーは語る。「ハリーは過去にチェルシー・デーヴィーやクレシダ・ボナスとの関係に苦しんできました。これらの恋愛がうまくいかなかった理由のひとつは、二人のどちらもメディアにさらされることを望んでいなかったからです」
ニッカーは続ける。「当時、彼は30代だった。多くの友人が結婚し、家庭を築いていた。彼は、自分はそのような経験ができないのではないか、メディア露出に対応できる人を見つけられないのではないかと、とても心配していました」
2018年、ハリー王子は元女優のメーガン・マークルと結婚し、その後、王室の責務を離脱した。彼はいま、タブロイド紙が彼のプライバシーを侵害することに対抗する構えだ。そして、「ザ・サン」と廃刊となった「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」紙の発行元であるニューズ・グループ・ニューズペーパーズ社を相手取り、訴訟を起こしている。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)