牡羊座の空模様-石井ゆかりの星占い「2022年の年報」
Culture 2022.01.01
2022年 牡羊座の空模様
2022年、ボールはすべて、
貴方の側にあります。
パスを待っているのは貴方ではなく、
周囲の人々の側なのです。
とはいえ、手の中のボールを、
あわてて投げる必要もなさそうです。
投げるべき瞬間はきっと、
貴方の心に響くゴーサインでわかります。
2022年の前半、
貴方は不思議なくらい
過去を振り返りたくなるでしょう。
これは
「武勇伝」を噛みしめるためでも、
現在が耐えがたいからでもありません。
2022年前半の貴方の「振り返り」は
たとえば
「ひとつだけ、
どんな願いでも叶えてもらえるとしたら、
何を願う?」
と聞かれた時の心の動きに似ています。
こう尋ねられると私たちは
過去の自分のあれこれを思い返し
「何かどうしても叶えたかった
大きな願いはなんだっけ?」
と考えるものです。
2022年5月半ばからの貴方は
「スタートの時間」に入ります。
約12年に1度巡ってくる、
フレッシュなスタートラインです。
ここからなら、
なんでも始めることができます。
だからこそ、年の前半に、
「何か始めたいことはあったかな?
今まで、心底
『やってみたい!』
と思うことはなかったっけ?」
と思い返す必要があるわけです。
おそらく
この「振り返り」で思い出すのは、
そんなに昔の記憶ではなさそうです。
多分、2021年の中で
「この先、こんなことをしたい!」
と願った瞬間があったはずなのです。
その「願い」を
2022年の5月からスタートさせるため、
2022年前半はまずテーマを設定し、
緻密な準備を重ねることになるでしょう。
年の後半、貴方は果敢に
「打って出る」ことになります。
この時期がすなわち、
冒頭に述べた「ボール」を投げ始める、
最初の段階になるようです。
投げたボールはすぐに受け取られ、
また投げ返されてきます。
熱いキャッチボールが繰り返されますが、
一球一球が真剣勝負です。
野球と違い、
打たれないことが目的ではありません。
キャッチボールですから、
相手がボールを受け取れるのが前提です。
やり取りを重ねていく中で
新しい理解や、関係や、愛が生まれます。
心が鍛えられ、知が積み重なり、
新しい世界観、
新しい言葉を獲得できます。
それはすなわち
「新しい自分に出会う」プロセスです。
2022年、
貴方はたくさん質問されるでしょう。
「何がしたいですか?」
「何になりたいですか?」
「何が問題ですか?」
「どこに行きたいですか?」
「何を知りたいですか?」等々。
そうした問いに答えようとして
何度も後ろを振り返り、
都度、答えを出すことになります。
2022年5月以降、
「新しい自分になる」ために、
過去から今にいたる自分の願いを探し、
それを叶えていくことになるのです。
「新しい自分になる」とは
自分以外の何かになる、
ということではありません。
そうではなく、
自分の周りにまといつけてきた
重層的な服の一切を脱ぎ捨てて、
まっさらな新しい一枚の服を着る、
というイメージです。
今の自分の心にいちばん叶う、
心身にフィットする服をまとって、
まっさらな時間の中に
一歩踏み出していく
というイメージです。
「まっさらな時間」というと
「静謐な無色の空間」
が思い浮かぶかもしれませんが、
2022年は「静謐」どころではなく
特に後半は、
例年以上に賑やかです。
「騒々しい」と言いたいほどです。
貴方の新しい時間は
言葉と熱にあふれ、
動きに満ち、生き生きとしていて
本来の貴方の生き方に
ぴったり合っているはずです。
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[愛について]
「自己犠牲や救済」は
愛と深い関係があります。
そして、2022年は牡羊座の人々にとって、
まさに「自己犠牲や救済」の時間です。
2022年の愛には、
表面的な取り繕いがいっさい通用しません。
お互いのいいところだけを見せ合う、
そんな不毛なやり取りは、
2022年の貴方の愛には無関係です。
「高め合う」「成長し合える」関係、
というフレーズは、昨今、
愛を語る場面ではとても一般的です。
確かに、結果的に
「一緒にいたから成長できた」
と思い合える関係は素晴らしいものです。
でも、相手に成長を要求したり、
愛を失わないために努力したりする、
ということは、
本来の愛のありかたからは、
少しズレています。
「相手を本当に幸福にするために、
自ら変わろうとする」
のは正しくても、
「正しい行いをし、強い人にならなければ、
愛してもらえない」というのは、
不毛な「取引」です。
そこには、いわゆる
「モラルハラスメント」の影も
ちらついています。
愛における「救い」とは何か。
人間の多くは、
愛によって救いを得ます。
貴方は自分の愛によって、
誰かを救ったことがあるでしょうか。
あるいは、誰かの愛に
救われたことはあるでしょうか。
2022年は、そうした体験のできる年です。
救われること、受け入れられること、
無条件に肯定されること。
そうした、
ごく本質的な愛のやり取りが、
2022年の貴方の世界には
たくさん起こるはずなのです。
愛に追い風が吹く時期は、
5月、7月下旬から9月頭、
9月末から10月、
11月半ばから12月上旬です。
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[時期について]
1月から3月頭までは多忙期。
とにかく忙しい。やることがてんこもり。
特に1月は遠出の機会が増えそう。
出張や遠征のほか、遠方の人とのオンラインでのやり取りが増えるなど、距離を超えた動きが多くなる。
なつかしい人との再会、かつて親しんだ場所への再訪も。
3月から4月は交友関係が拡がる。
新しい仲間が増える。友だちが増える。
チームでの動きが多くなる。
2021年中に取り組んだことの「続き」のような活動。
少し先の展開に向けて、盛大に種を蒔く、仕込みをする人も。
4月から5月はひとりで過ごす時間が増えるかも。
第三者からはわからない部分での、問題解決への取り組み。
慢性的な問題の解決ができる。
「隠れた敵を倒す」ような活動。
ずっと気になっていたことが解消する。
コンプレックスの昇華。
密かな悩みからの解放。
5月半ばから一気に「一大ターニングポイント」に突入する。ここから2023年5月半ばにかけて、約12年に1度巡ってくる「スタートライン」。この先12年をかけて育てていける幸福の種を蒔く時期。ここからの1年はいわば「耕耘期」で、一見、更地になったように見える場合もあるけれど、そこにはちゃんと新しい種が蒔かれていて、すぐに芽を吹く。
特に5月末から7月頭は、精力的に動ける。
新しいことをスタートさせる。
自分から何かを起ち上げる。独立、自立する人も。
現状を変えるためのアクション。熱い第一歩。
勝負に挑む人も。
7月から8月前半は、経済活動に勢いが出る。
稼ぐほうも使うほうも、ダイナミック。
居場所や身近な人のためにお金を使う傾向も。
8月下旬から2023年3月にまたがって、熱い知的活動の季節へ。
コミュニケーションが活性化する。対話の相手が増える。発信活動に勢いが増す。精力的に勉強する人も多そう。勉強では素晴らしい成果を出せる。
議論、討論、論争に挑む人もいそう。ただの口げんかではなく、「話し合ってよかった」と思える議論ができる。
移動や旅行が活性化する時期でもある。引っ越しする人も。フットワークで勝負できる時。
9月から10月は周囲との細かい調整が必要になりそう。役割分担の見直し、最適化ができる。
生活のあり方全体を見直す人も。
10月末から12月中旬は、年初から5月頃に取り組んだことの「仕上げ」のような作業が発生する。自分の心の奥底に大事なことを問いかけるような場面も。誰かを全力で助けることになるか、または、誰かに「救われる」人もいるはず。
11月から12月半ばは、「旅と学びの時間」。未知の世界に触れて視野を拡げられる。自分がいる世界と、その外側の世界との「行き来」が活発になる。
12月下旬以降はかなり大きな人生の決断をすることになるかも。ここから年明けにかけて「ドラマのクライマックス」のようなプロセスを生きる人が多そう。
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2022年のテーマのひとつに「救い」があります。
2022年の木星と海王星から見た牡羊座の「救い」とは何か、ということを考えた時、不思議なことが浮かび上がりました。
「救い」は「危難から逃れる」「希望や明るさを感じさせ、気持ちをホッとさせる」などを意味します。苦しみから逃れさせてもらえるのが「救い」ならば、牡羊座の「苦しみ」とは何でしょうか。牡羊座は闘いの星座であり、意欲と情熱の星座、始まりの星座です。ならば、闘えないこと、闘うべき相手がわからないこと、意欲が湧かないこと、何も始められないこと、闘いに負けること、などが「苦しみ」となるはずです。実際、ある牡羊座の方は「やりたいことが何も見つからないのがいちばん辛い」と語るのを聞いたことがあります。
2022年の魚座木星・海王星という「救い」の配置は、牡羊座の人々から見て、どちらかと言えば「闘わないという選択」「負けることを選び取る」ことを指し示しています。「闘えない」という苦しみに対し「闘わない」ことが救いになる。そんなことがあるものでしょうか。魚座木星・海王星の世界観の中では、「闘う・戦う」ことは、無効化されます。魚座と結びつけられることのあるイエス・キリストは「右の頬を殴られたら左の頬を差し出せ」と語ったとされます。牡羊座的「闘い」の中で、この教えは「救い」となるのでしょうか。
どんなに激しい闘いに身を投じている時にも、おそらく、その闘いには「外部」があります。つまり、「闘わない」という選択肢は、いつも存在し続けているのです。であれば、牡羊座の人々が闘いを選択する時は、いつも「闘う理由」がその胸に存在しているのです。理由がなければ、闘うことにはならないのです。なぜなら、「闘わない」という魚座的選択肢は、いつも貴方の側にあるからです。
また、どんなに激しく闘っていても、もし貴方が望むなら、その闘いはやめることができます。「やめることもできるけれど、あえて自ら選択して闘っている」のが、貴方の闘いです。貴方の闘いには、出口もあれば、扉もあるのです。
もし2022年のどこかで、貴方が苦しみを感じたなら、「闘わなくてもいい世界があるし、それを選ぶことはできる」と考えてみてください。闘っている最中に行き詰まりを感じたら、「闘いをやめることもできる」ことを思い出してみてください。もしかするとそのことが、貴方の闘いにおいて、大きな救いとなる可能性があります。その「救い」は、貴方のエネルギーの炎を消してしまうのではなく、むしろ、その炎の輝きの強さを再確認させてくれるはずだからです。