蟹座の空模様-石井ゆかりの星占い「2022年の年報」
Culture 2022.01.01
2022年 蟹座の空模様
ひょんなことから任された、
まったくやる気のない作業でも
ちょっとやってみておもしろくなると
「もっとうまくなりたい」
「もっと高度なことをしたい」
という欲が出てくることがあります。
2021年、貴方は
「予期せぬ任務」を引き受けて、
まずは期待に応えようと
四苦八苦してきたはずです。
なんとかそれをやり遂げて
そのあとにくる2022年、
貴方のなかには新しい
「欲」が生まれているようです。
もっと勉強すれば、
もっとうまくできるはず。
もっと経験を積めば、
もっと大きなことができるはず。
「もっと上に行きたい」
「もっと深めたい」
という内なる思いが、
2022年の貴方を新しい場所へと
導いていくことになります。
2022年の貴方は
小さな損得や目先の利益には
まったく心を動かさないでしょう。
「確実にできること」
「やり方がわかっていること」にも、
あまり興味が湧かないはずです。
さらに、
「世の中を変えたい!」とか
「人の役に立ちたい!」など、
より純粋な、高貴な動機が
貴方の心を支配するようです。
「青くさい」と笑われるようなこと、
「現実を見なよ」
と諭されるようなことのほうが、
2022年の貴方には、
よりリアルに感じられるのです。
そして実際、
それこそがリアルです。
無私であること。
気高さ、高貴さ。
何かこの世界において、
「高きにあるもの」を求める心。
こうしたことを、
なぜか多くの人が、
恥ずかしがったり、
馬鹿にしたりします。
でも、子どものように純粋な気持ちで
この世の理想を描くことが
そんなに恥ずかしいことでしょうか。
2022年の貴方はおそらく、
知性や理性、
成長した精神的な力をもって、
「心から信じられるもの」
を追い求めるはずです。
それは、個人的な成功とか、
自分を守るためのこととか、
自己顕示を目的としたことではなく、
貴方の心の中でもっとも美しく、
高い場所に置かれるべき何事かです。
2021年に誰かから託された、
大切な「バトン」を
貴方は2022年も、
その手に握っています。
それをどこへどう運ぶかは
貴方自身が決められます。
2022年は「旅の年」であり
「冒険の年」でもあります。
世の中の状況はまだまだ、
自由な旅は難しそうですが、
それでも、
貴方は「バトン」を
未知なる世界に運んでいきます。
そしてその世界で、
「バトン」を大地に刺すと、
バトンから芽が吹き、
根が生え、
やがて花が咲いて実を結びます。
最終的な「結実」は
2023年のことかもしれませんが、
いずれにせよ、
2021年の貴方が引き受けた
あのチャンスとミッションは
2022年、貴方の独創性によって
新しい展開を見せるはずなのです。
2022年後半は、
非常に忙しい時期となります。
人生を変えるような大活躍、
一大チャレンジができる時です。
この「チャレンジ」もまた
2021年に受け取ったバトンと
無関係ではありません。
ここから2023年前半の
「大成功」は、
貴方ひとりのものではなく、
バトンを渡してくれた人や
この先、
貴方がバトンを渡すはずの相手と
心の奥深いところで共有できる、
素晴らしい果実なのです。
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[愛について]
年明けから3月頭まで、
素晴らしい「愛の季節」です。
フリーの人もカップルも、
うれしいことがたくさんあるでしょう。
特に、人の気持ちの濃さや強さを
普段よりずっとダイレクトに
感じ取ることができそうです。
クールな相手、シャイな相手、
普段あまり感情表現しない相手が
この時期は意外な方法で、
深い愛の存在を知らせてくれます。
貴方の側もまた、
1年をとおして
「愛を伝える」努力を
重ねることになるかもしれません。
たとえば
「多く愛した方が負け」という考えや
相手を信じすぎたら裏切られる、
という考えで
自分を守る傾向がある人は、
そうしたクセと闘う時間が
年の後半に巡ってくるかもしれません。
愛の世界では、
誰もがとても傷つきやすくなります。
ゆえに、
傷つくことから自分を守ろうとして、
非常にトリッキーな心のクセを
無意識に身につけてしまう、
というパターンが多いのです。
この「心のクセ」が原因で、
愛の関係そのものが
どうしてもうまくいかなくなる、
ということもあります。
自分を守るためにしたことが
結果として、
自分を傷つけることになる。
そうした望ましくないサイクルを
2022年後半、
心の中での熱い闘いをとおして
終了させることができるでしょう。
愛の世界では
弱さが強みとなり、
強さが弱みとなります。
自分の弱さを理解し、
その弱さから出発することが、
愛の世界ではもっとも重要です。
そういう意味で
2022年の特に後半、
貴方は新しい愛の物語へと
「出発」するはずなのです。
愛に追い風が吹くのは
年明けから3月頭、
4月から5月頭、
7月半ばから8月前半、
10月下旬から11月半ば、
12月中旬以降から年明けです。
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[時期について]
1月から3月頭までは、人間関係が盛り上がる。
人と関わる機会が増え、多くのやり取りを重ねながら、新境地を切り開ける。
パートナーシップに愛と情熱が満ちる。
なつかしい人との「再会」も。
3月から4月半ばは、2021年の取り組みの「続き」のような出来事が起こりそう。
人からいろいろなチャンスを提供される。特別なオファー。コラボレーション。
素敵なギフトを受け取る場面も。
4月から5月は遠出の機会が増えそう。
未知の世界への扉を開く時。
知的活動にも熱がこもる。勉強に集中できる。
新しい分野に足を踏み入れる人も。
5月から2023年5月にかけて、「大活躍の季節」が到来する。
新しい社会的ポジションに立つ。チャンスが来る。一大チャレンジができる。
「ブレイク」する人も多そう。
特に、この5月後半から7月頭にかけて熱い新展開が。
大勝負に打って出る時。
7月半ばから8月前半はとても楽しい季節。
好きなことに取り組める。人から褒められたり誘われたり、声を掛けられることが増える。
8月下旬から2023年3月にかけて「隠れた敵と闘って打ち勝つ」時間となる。
慢性的な問題の解決、水面下での奮闘。「もうひとりの自分」との対決。
長い間の悩みの種を粉砕できる。
特に8月終わりから10月は、対外的な活躍と内面的な奮闘がリンクする。
外に向かってチャレンジすればするほど、内面的な問題とも向き合う必要が出てくる。
9月から10月は、なつかしい場所に再訪することになるかも。
かつて関わった人たちとのコミュニケーションが復活する。「復習」の季節。
10月末から12月中旬にかけて、再び「冒険と学び」の時間がやってくる。
年明けから5月にかけて取り組んだことの「続き」。
「さらに上を目指す」ことができる時。
深く考え、深く学べる。心からの対話ができる。
自縄自縛の状態から、学びと対話を経て解放される人も。
12月は人生の転機を感じるような出来事が起こりそう。
自分の力を試せる。
人に恵まれる時でもある。
夏からのチャレンジの成果として、人間関係の再編が起こる気配も。
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2022年のテーマのひとつに「救い」があります。
2022年の木星と海王星に示される蟹座の「救い」とは、どんなものでしょうか。
「救い」は「危難から逃れること」「希望や明るさを感じさせ、気持ちをホッとさせること」などを意味します。苦しみから逃れさせてもらえるのが「救い」ならば、蟹座の「苦しみ」とはなんでしょうか。
蟹座の人々が求めているものに、「安心」「親しみ」「守られているという感覚」があります。未知のものやコミュニティの外部にあるものに対しては、強い警戒心を抱いています。なじみ深いもの、あたたかな感情で結ばれた対象を必要とし、「知らないもの」には距離を取ります。ゆえに、蟹座の人々にとっての「苦しみ」はおそらく、見知らぬものの中に立たされることや、予測のつかない状況、慣れない環境に置かれること、リスクを負うこと、などであろうと思います。共感的でない環境で長く耐えることは、蟹座の人の心を深く傷つけ、塞がらない穴を空けてしまうこともあります。
ですが、2022年の蟹座から見て、魚座海王星・木星の語る「救い」は、まさに「未知の世界」にあるのです。「冒険」すなわち「危険を冒すこと」が2022年のテーマですが、それが蟹座の人々の「救い」になるとは、いったいどういうことなのでしょうか。
知らないものを知らないままにしておくことは、蟹座の人々にとっては「不安が継続する」ことを意味します。おそらく、見知らぬものやわからないものに恐る恐る近付き、苦痛を乗り越えてそれらを「知る」プロセスにこそ、蟹座の人にとっての救いがある、ということなのかもしれません。外の世界を恐れて甲羅の中に閉じこもっている時、蟹座の人々は安心しているようでいて、実は外界の脅威に怯え続けているのです。勇気を出して固く閉ざした甲羅の蝶番をゆるめ、外界に自らむきだしで出て行った時、そこに「わからないものも、わかるようになる可能性がある」という救いを見いだせるのです。外界への恐怖はその瞬間、吹き飛ばされて消えています。
もっとも怖ろしいものに向かっていくことこそが、もっとも大きな救いとなる。皮肉なようですが、蟹座の2022年はおそらく、そういう仕組みになっています。遠ざけようとし、背を向けようとし、半ば諦めていたものたちに対し、勇を鼓して正面から挑みかかる時、もしかすると長い間抱え続けた苦悩から、貴方は救われることになるのかもしれません。