魚座の空模様-石井ゆかりの星占い「2022年の年報」

Culture 2022.01.01

2022年 魚座の空模様

いつもここから
といえば
あのコンビの名前ですが
見るたびにいつも
いい名前だなあと思います。
いつも「ここ」から。
禅語的というか、
哲学的というか、
人間が生きているということの
本質を感じさせます。
私たちはいつも
「今現在」にしかいなくて、
どんなに過去が重くても
どんなに未来が怖くても
いつも、今ここから、
生きてゆくしかありません。
死ぬまで「今、ここ」に
ありつづけるのが私たちです。

2022年の魚座の星回りを見て
希望にあふれた
「いつもここから」
という言葉が浮かびました。
すべてここから始まります。
今ここから、始まるのです。
「今まではこうだったから、
これからもそのとおりでいこう」
という考え方は
きっと、2022年の貴方には
フィットしないはずなのです。
まるで新しくここから始まる、
そういう物語を、
2022年の貴方は
生きていくことになるでしょう。
もしかすると
「なんであんなことに
ずっと拘っていたのだろう?」
と、過去の自分を訝しむような瞬間も
幾度も巡ってくるかもしれません。
この時期の貴方には
「本当に大切なことは何か」
が、ちゃんとわかっていて、
それを周囲と分かち合いながら
新しい世界を作れるのです。

古い武器を捨てて、
新しい武器に持ち替えようとして
もしかするとその新しい武器も
「これは、いらないな」
という気持ちになるかもしれません。
武器や防具は役に立ちますが
装備した人を少なからず
「その人ではないもの」
に変えてしまいます。
すでにある自分を
「自分以外のもの」に変えるような何かは
2022年の貴方の心には
しっくりこないだろうと思うのです。
もしかすると
「守りを解除する」ことで
悪い魔法が解けたように、
本来の自分に戻る
という人もいるかもしれません。

2022年、
長く封印していた物置を開けたり、
押入の中のものを全部出して
忘れ果てていたあれこれを整理したり
そんな作業も進みそうです。
「臭い物に蓋」をしていたなら
勇気を出してその蓋を開け
ナカミと向き合えるようになります。
誰かに預けっぱなしだったものを引き取り、
誰かから借りっぱなしのものを、
返すことになるかもしれません。
これもまた、
背を向けていたものに光をあてる、
大切な作業です。
封印していた場所にあるのは
ガラクタばかりだ
と思っていたのに、
いざ開いてみるとそこは
宝の山なのかもしれません。
今の自分だからこそ理解できる、
素晴らしい価値と意味が
そこに詰まっているかもしれません。

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[愛について]

愛には、
ごく個人的な愛もあれば、
非常に気高い
「人類愛」のような愛もあります。
2022年の魚座の人々は、
大スケールの愛を生きるようです。
貴方の住む世界の隅々まで
満腔の愛を行きわたらせるような、
そんな素晴らしいことができるかもしれません。
「大は小を兼ねる」で、
小さな、個人としての愛もまた、
たっぷりと充たされるでしょう。
たったひとりの人を愛するのも
世界のすべてを愛するのも
魚座の貴方にとってはそもそも
変わりないことなのかもしれません。
貴方の心は海のように大きくて、
海がすべての魚を抱くように、
宇宙がすっぽり入るからです。

あちこちでくり返し書きましたが
2022年は魚座の人々にとって
本当に特別な年です。
貴方がもともと持っている力が
フルに放出される時間だからです。
もちろん「放出」されても
決して枯れることはありません。
むしろ、出せば出すほど
湧出量が多くなるのが
貴方のパワーであり、愛です。

愛を探している人は、
2022年、きっと探し当てられるでしょう。
恋をしている人も、
すでにパートナーがいる人も、
「愛が成就する」喜びを
深く噛みしめることができるはずです。
2022年に貴方の元に来る木星は
古くから「幸運の星」とされています。
貴方が心から願って動けばきっと
その願いが叶うはずなのです。
もっとも、
貴方自身の生き方のスケールが増すため、
パートナーはその大きさに戸惑ったり、
不安になったりするかもしれません。
その場合、貴方は相手に対し
今貴方自身に何が起こっているのか、
深く語る必要があるだろうと思います。
人間が急成長する時、
愛の物語は大きく動きます。
愛を言葉で説明する、ということを
あまり重視しない人も多い魚座ですが
2022年は愛を言葉で伝える努力が
とても重要になるはずです。

特に、生活をともにしているカップルは
居場所や暮らしのあり方について
しっかり語り合うことになりそうです。
「語り合う」というほど穏やかでなく
激論を交わし、
大ゲンカする場面もあるかもしれません。
魚座の人々は激情にかられると
かなり破滅的な言葉を口にしますが、
心の底では本気でないので撤回する
というパターンを踏みがちです。
でも、この時期は
破滅的な言葉による感情表現は、
あまりお勧めできません。
どんなにぶつかり合っても
どんなにヒートアップしても
「ラストワード」は使わない、
ということが
何よりの愛の表現になる場合もあるのです。

愛に追い風が吹く時期は、
4月から5月頭、
7月から8月前半、9月です。

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[時期について]

1月は12月に引き続き、熱い多忙期となる。大きな勝負に挑み、勝利する時。
1月から3月頭は、仲間にも恵まれる。2020年頃に親しくなった人と再度、距離が縮まるかも。友と楽しい時間を過ごせる。みんなで新しい計画を立て、実行に移せる。大きな希望が湧く時。人から力を借りられる。人に助けられる。

3月から4月半ばは、周囲の愛を得て、悩みが解決していくかも。背負ったものが軽減される。すべてが解決するわけではなくとも、悩みが軽くなる。

4月から5月は大きなイベントが起こるかも。素晴らしいスタートラインに立てる。新しいことが次々に始まる。また、諦めたことを「復活」させるチャンスが巡ってくる。
自分自身が大きく変わる時。「生まれ変わる」ような体験ができるかも。

5月から2023年5月にかけては、経済活動が一気に盛り上がる。収入の形が変わる人、収入が飛躍的に増える人もいそう。不動産や車など、大きな買い物に臨む人も。時間をかけて、欲しいものを手に入れられる時。
「手に職をつける」ような活動をスタートさせる人もいそう。好きなことが仕事になる。特技を生かせる仕事に就く人も。
特に5月末から7月頭は、情熱を持って何かを作ったり、手に入れたり、増やしたりできる時。経済活動における「開拓」のシーズン。

7月から8月は移動の機会が増えるかも。コミュニケーションも活性化する。好きな人とたくさん話せる。意外な人と交流を持てるかも。

8月下旬から2023年3月にかけて、引っ越しや家族構成の変化など、「普段の環境」が大きく変わりそう。長期出張や留学など、一時的に居場所を変える人もいるかも。
居場所を建設するために情熱を注ぐ人も。家族との関係では、話すべきことがたくさん出てきそう。ちゃんとぶつかり合って膿を出せる時。「臭い物に蓋」は、この時期は禁物。今まで目を向けずに来たことに、まっすぐ向き合える。

8月から10月上旬は「再会」の季節。なつかしい人に会える。ケンカしていた相手との間で、誤解が解ける。身内の諍いに、仲裁に入ってくれる人が現れるかも。
途絶えていたコミュニケーションが復活する。新しい形で心を通じ合わせることができる。

10月末から12月中旬は再び「一大転機」へ。木星が戻ってきて、「さらに先へ進め」と促される。新しいことがいくつかスタートする。年明けから5月までに取り組んでいたことに、さらにドライブをかける。

11月半ばから12月中旬はかなり忙しくなりそう。脚光を浴びる場面、リーダーシップを取る場面も。

年末は遠くの仲間から身近な人々、家族まで、たくさんの人を渦のように巻き込んで、ひとつのあたたかな場を作れそう。人に揉まれる喜びを味わえる年末年始に。

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****

2022年のテーマのひとつに「救い」があります。
貴方の星座・魚座に木星と海王星が並び立つ2022年は、魚座本来のテーマである「救い」が幾重にも強調された時間なのです。「救い」は「危難から逃れること」「希望や明るさを感じさせ、気持ちをホッとさせること」などを意味します。

魚座は救いの星座、犠牲と救済の星座、癒やしの星座、などと言われます。自他を分ける境界線が曖昧なのが、魚座の大きな特徴です。世の中はたくさんの境界線や差別や格差で分断され、私たちはどうしてもわかり合えない隣人と背中合わせに、緊張に満ちて暮らしています。でも、魚座の人々には、そうした分断が見えないか、あるいは「気にならない」傾向があります。魚座の人々は人と人とを隔てる境界線を無効にし、それをやすやすと通り抜けて、人の心に触れます。魚座は偉大な無私の星座であり、だからこそ、すべてを「自分のもの」とすることができます。海はすべて、誰のものでもないと同時に、そのすべてが一匹の小魚のものでもあるのです。魚座の人々はその気になれば、他者にすべてを与えてしまうことができますし、同時に、他者からすべてを受け取ることもできます。

そんな魚座の人々にとって「救い」とはなんでしょうか。「救い」は、外界からもたらされます。魚座の世界観においてはしかし、「外部」は存在しません。境界線がなければ、外部も内部もないからです。魚座の人々にとっては自分自身が救いの出所になります。自分を誰かに与えることを旨とする人が、ほかならぬ「自分自身」を救いとするとは、いったいどういうことなのでしょうか。魚座の人々に「救い」は必要ないということなのでしょうか。
魚座は古く、イエス・キリストと結びつけられています。「魚」が古代、イエスの象徴とされたからです。イエス・キリストはすべての人間を贖罪によって救いました。キリスト教においては神と子・イエスと聖霊は三位一体、ひとつのものです。イエスは原罪を負っておらず、従って、救いを必要としませんでした。

もちろん、魚座の人々もほかの星座と同じく、心に深い痛みや苦悩を抱え、救いを必要とすることがあるはずです。では、その救いは一体、どこからくるのか。おそらく、魚座の人々は、自分と同じように悩み苦しむ人々に、手を差し伸べることで、救いを学ぶのかもしれません。他者を助けた時、相手と同じように自分も助けられ、救われる存在なのだと知るのかもしれません。自分自身の本質は、自分の目で客観視することはできないからです。他者との関わりは、自己を映す鏡です。人と関わった時初めて、貴方は自分が何者なのかをわずかに、感じ取ることができます。特に、他者に手を差し伸べた時、自分の力を他者のために使おうとした時、貴方は初めて「自分」の手ごたえを感じるのです。

誰もが貴方を愛しますし、助けます。でも、魚座の人々はそのことを、なかなか信じられないのかもしれない、という気もします。あるいは貴方自身が誰かを救っているということも、貴方は信じにくいところがあるのかもしれません。
貴方は確かに人を助けていますし、救っています。そして、貴方が誰かを助けた時に、自分自身も誰かから同じように助けられるのだ、という希望を抱くことができるはずなのです。もし貴方が「助かろう」「救われよう」と決心したなら、それを実現してくれる「他者」がかならず、貴方の側にいてくれます。
2022年はそうしたことを学べる年なのかもしれません。貴方が抱いている「救い」への深い疑いと闘い、守りをわずかにでも解いた時、そこに新しい光が見えてくるのかもしれません。

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