日本の科学者が発表した、泣く子を眠らせる方法とは?

Culture 2023.01.07

泣いている赤ちゃんを瞬時に落ち着かせる方法を日本の科学者たちが発見し、フランスでも注目を集めているという。フランス「マダム・フィガロ」の記事を紹介する。

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泣いている赤ん坊を落ち着かせる科学的な方法。photography: Getty Images

どうしたら泣いている赤ちゃんを寝かせることができるだろう。多くの親にとってこれは日々の試練だ。しかしこの新発見が親を助けてくれるかもしれない。少なくともその可能性はある。2022年9月13日の「Current Biology」誌に掲載された記事によると、日本の理化学研究所脳神経科学研究センターの研究者たちが、赤ちゃんが泣きやみ、そのまま眠ってくれる方法を見つけたと発表した。

心拍数がゆっくりになる。

「2割から3割の赤ちゃんは眠りに入る前に大泣きし、睡眠導入時のトラブルを抱えているとされます。親にとってこれはストレスであり、まれなケースでは虐待につながることさえあります」と研究者たちは調査の理由を説明した。

解決を探るため研究者たちはサル、イヌ、ネズミ、人間など留巣性(生まれてすぐは一人で生きられない)哺乳類を対象に行った過去の研究を出発点とし、新生児から7カ月までの21人の赤ちゃんとその母親を観察した。泣いている赤ちゃんを「抱っこして歩く」、「抱っこして座る」、「ベビーカーに乗せて前後に動かす」、「ベッドに置く」という4つの寝かしつけ法を比較した。

研究者たちが観察したところ、泣いているまま放っておいたり、動かずに抱っこしたりするのは良い解決法ではないとのことだった。抱っこしながら5分間歩き、その後5〜8分抱いたまま座り、最後にベビーベッドに寝かせることを推奨する。

歩いている人に抱っこされると赤ちゃんは「自分の心拍数を抱っこしてくれている人の心拍数に合わせ、眠たくなる」のだそうだ。これは赤ちゃんの「輸送反応」というもので、「多くの哺乳類の赤ちゃんが先天的に備えている反応」であると科学者は説明する。歩く時は「平らでつまづきやすい物がない場所を選ぶこと、そして急に向きを変えたりしない」ことが効果的だそうだ。

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座った状態も重要。

歩いた後の数分間、座ったままでいることも大切だ。この段階をスキップすると、3割の赤ちゃんはベッドに寝かせた20秒以内に目を覚ましてしまうことが研究者たちによって観察された。

「ベッドに寝かせた後の赤ちゃんの睡眠の質は、ベッドに置く前の赤ちゃんが寝ていた時間の長さ次第」だそうだ。この研究は母親に抱っこされた赤ちゃんを対象にしたが、このメソッドは「母親以外の人でも効果があると考えられる」。早速今晩から試してみるべし。

text: Lena Couffin (madame.lefigaro.fr) translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki

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