最も働く英王室メンバーは、ウィリアム王子?女王?
Culture 2022.02.08
文/田中ゆう
日本ではウィリアム王子夫妻に関する報道が多いためトップは意外かもしれない。
Stefan Wermuth/REUTERS
2021年は英王室にとって波乱の年だった。エディンバラ公爵フィリップ王配の逝去、アンドルー王子のスキャンダル、ハリー王子は王室主要メンバーとしての役割を退きメーガン妃とともにその後も世間を騒がせている。
公務を果たす者が減ったうえ、4月に95歳の誕生日を迎えるエリザベス女王の心身の健康面も不安視されるなか、大きな責任を引き受けるためにステップアップしたのは3人の子どもたちだ。2021年、最も働いた英王室メンバー上位を紹介する。
5位 ケンブリッジ公ウィリアム王子
映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のワールドプレミアにて(2021年9月28日) Toby Melville/REUTERS
5位はウィリアム王子。叔母、父、祖母、叔父に次いで、2021年に「勤勉な王族」だった。未来の国王が出席した公務は235件。
ちなみに妻のキャサリン妃は8番目に多忙な王室メンバーだった。3児の母親業のうえに、大きなイベントの開催や訪問を両立させるキャサリン妃。温かいキャラクターとファッションアイコンとして不動の人気を誇る。
Photo via Instagram
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4位 ウェセックス伯爵エドワード王子
RHSチェルシーフラワーショーを訪れたウェセックス伯爵エドワード王子夫妻(2021年9月20日)Chris Jackson/Pool via REUTERS
4位は、エリザベス女王夫妻の末っ子のウェセックス伯爵エドワード王子。女王の秘蔵っ子で、妻のソフィー妃とともに女王から厚い信頼を寄せられている。また、次男のアンドルー王子がスキャンダルのために英王室から追放された影響も。204件の公務に出席。ソフィー妃は194件。
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3位 エリザベス女王
2021年10月7日に行われた式典ではにこやかな笑顔を見せた Victoria Jones/Pool via REUTERS/File Photo
エリザベス女王は今月7日に即位70年を迎え、4月の誕生日には95歳になる。昨年、73年間連れ添った夫のフィリップ王配を失ったことは、心に「大きな空白」を残したと、次男アンドルー王子が明かした。エリザベス女王は「健康上のアドバイス」を受けて旅行を取りやめ、追悼の日の礼拝などいくつかの重要な行事は欠席したが、ウィンザー城での行事を中心に184件の公務をこなした。
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2位 チャールズ皇太子
ブリタニア王立海軍兵学校(通称、ダートマス)にて(2021年12月16日) Peter Nicholls/REUTERS
次点にランクインしたのは、王位継承順位1位のチャールズ皇太子。彼が国王になったら「(良くも悪くも)大きな変化が起こる」と伝えられている。昨年は385件の公務をこなした。
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1位 アン王女
ウェストミンスター寺院で行われた英国在郷軍人連盟の100周年記念式典(2021年10月12日) Frank Augstein/Pool via REUTERS
2021年、最も多くの公務を引き受けたのはエリザベス女王の娘、アン王女だった。387件もの公式訪問や式典出席など、精力的に公務に臨んだ。
英王室ファンにとってはそれほど驚くべきことではないかもしれないが、日本ではウィリアム王子夫妻に関する報道が多いため、アン王女の活動量に驚く方もいるだろうが、2020年にも「最も勤勉なロイヤル」の称号を授与された。王位継承順位は2021年10月時点でルイーズ・ウィンザーに次ぐ第17位。兄弟のうち唯一の女性として71歳の高齢ながら、君主であり母親のエリザベス女王を精力的に支えている。
text: Yu Tanaka