オンライン映画館「シアター・ムヴィオラ」が誕生。

Culture 2022.02.10

ミニシアター系の配給会社ムヴィオラが、独自のオンライン映画館「シアター・ムヴィオラ」を2月10日にオープン。同時に、会員限定の配給作品などの最新情報、チケット・グッズのプレゼント情報、オンライントーク情報を提供するムヴィオラ・メンバーズ会員の募集も開始。

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マレーシアのヤスミン・アフマド監督による『タレンタイム 〜優しい歌』(2009年)も第1弾配信作に含まれている。©︎Primeworks Studios Sdn Bhd 

2000年の創業以来、ミニシアター系の洋画を中心に配給を行っているムヴィオラ。世界の映画祭で話題を呼んだ作品、いち早く観るべき監督の作品、日本では紹介が少ない地域や題材の作品などを積極的に手がけることで映画ファンから知られている。昨年は、2019年のカンヌ国際映画祭で批評家週間クロージング作品に選ばれた『春江水暖〜しゅんこうすいだん』(2019年、グー・シャオガン監督・脚本)、世界最大のニューヨークブックフェアの裏側から見る、本を探し、本を売り、本を愛するブックセラーたちの姿に迫ったドキュメンタリー『ブックセラーズ』(2019年、D.W.ヤング監督)など、鑑賞者の好奇心を刺激し、世界の広さやそこに暮らす人々の営みを教えてくれる良質な作品を配給した。今年もタイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の代表作品4作の特集上映『アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ 2022』(4/9〜22、シアター・イメージフォーラムにて開催)などが続き、映画ファンの期待を裏切らない。

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タイを代表する映画監督アピチャッポン・ウィーラセクタンによる、故郷タイ時代の代表作『光りの墓』(2015年)。© Kick The Machine Films/ Illuminations Films (Past Lives) / Anna Sanders Films/ Geißendörfer Film-und Fernsehproduktion /Match Factory Productions/Astro Shaw (2015)

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シアター・ムヴィオラの第1弾配信作品は、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督による『世紀の光』(2006年)、『光りの墓』(2015年)、いまは亡きマレーシアのヤスミン・アフマド監督の最高傑作『タレンタイム 〜優しい歌』(2009年)、第67回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作、アラン・ゴミス監督『わたしは、幸福(フェリシテ)』(2017年)、中国のワン・ビン監督による8時間を超える大作『死霊魂』(2018年)など、珠玉の名作揃い。視聴方法は映画ごとにレンタル料金(¥550、一部作品のみ¥1,100)を支払えばいいので、気軽に利用できるのがうれしい、また、無料で登録できるムヴィオラ・メンバーズになると、会員限定で配給作品と「シアター・ムヴィオラ」の最新情報が届くほか、配給作品のチケットやグッズのプレゼント、オンライントークやレクチャーなどにも参加できる。映画館に行く機会を逃してしまった素晴らしいミニシアター系作品を、ぜひおうち時間で堪能してみては?

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セネガル出身、アラン・ゴミス監督の『わたしは、幸福(フェリシテ)』(2017年)は、第67回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作であり、全アフリカ映画祭最高賞に輝いた名作。©︎ANDOLFI - GRANIT FILMS - CINEKAP - NEED PRODUNTIONS - KATUH STUDIO - SCHORTCUT FILMS 

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2018年カンヌ国際映画祭 特別招待作品となったワン・ビン監督の大作『死霊魂』(2018年)は、中国の反右派闘争により収容所に送られ、そこで生き延びた人々の想像を絶する証言を記録したドキュメンタリー。©︎LES FILMS D'ICI-CS PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINÉMA-ADOK FILMS-WANG BING 2018

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中国のチャン・ヤン監督が手がけた『ラサへの歩き方 〜祈りの2400km』(2015年)は、チベットの小村から聖地ラサ、そしてカイラス山へ五体投地でほぼ1年かけて歩く11人の村人のチベット巡礼旅に迫った作品。

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ヴェルサイユ宮殿をつくり、「太陽王」と呼ばれたルイ14世。死の床の数週間だけに焦点を当て、彼の豪奢で陳腐な死を誰も見たことのない方法で描いた、カタルーニャ出身のアルベール・セラ監督による『ルイ14世の死』(2016年)。©︎CAPRICCI FILMS, ROSA FILMES, ANDERCRAUN FILMS, SOBI LUX 2016

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ルイ・ウォレカン監督の『リル・バック ストリートから世界へ』(2019年)は、テネシー州メンフィス発祥のストリートダンスにのめり込んだ青年”リル・バック”が、ヨーヨー・マやスパイク・ジョーンズに見出され、世界的なダンサーとなりメンフィスの子どもたちの光になる様子を記録した感動のドキュメンタリー。©︎2020-LECHINSKI-MACHINE MOLLE-CRATEN "JAI" ARMMER JR-CHARLES RILEY

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日本で初めて公開されたチベット映画作品『草原の河』(2015年)。ソンタルジャ監督は、娘、その父、そして祖父、3世代それぞれの心情を峻烈な映像で描いた。©︎GARUDA FILM

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ポーランド出身、アンナ・ザメツカ監督が手がけた「ドキュメンタリー史上、もっとも親密な映画」と評された『祝福 〜オラとニコデムの家』(2016年)。自閉症の13歳の弟、ニコデムの面倒をみる14歳のオラに寄り添い、大人たちに守られずに必死に生きている子どもたちの姿に迫っている。©︎HBO Europe s.r.o., Wajda Studio Sp. z o.o, Otter Films Wazelkie prawa zastrzeżone. 2016

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カエターノ・ヴェローゾの名曲と鮮やかに練られた脚本、ブラジルから届いたおかしくて温かい愛の話。アナ・ルイーザ・アゼヴェード監督による『ぶあいそうな手紙』(2019年)。©︎CASA DE CINEMA DE PORTO ALEGRE 2019

●問い合わせ先:
シアター・ムヴィオラ
http://moviola.jp/theatermoviola

text: Natsuko Kadokura

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