これから目白押し!エリザベス女王在位70周年のお祝い行事は?

父ジョージ6世の崩御により、1952年2月6日に王位に就いたエリザベス女王。2022年は在位70周年となる記念の節目プラチナ・ジュビリーの年でもある。

去る2月5日にはノーフォーク州にある女王の私邸サンドリンガム・ハウスで、地元ボランティア団体のメンバーらを招いて祝賀レセプションを開催。そこで自らケーキをカットする姿をニュース映像で観て微笑ましく思った人も多いだろう。一方で就任70周年のお祝いなのに、意外とささやか?と感じた人もいたかもしれない。心配はご無用。これからイギリス国内で大小さまざまなお祝い行事が執り行われる予定だ。

まずは王室ご用達百貨店フォトナム&メイソン主催による「プラチナム・プディング・コンペティション」。

女王へ捧げるお祝いのお菓子のオリジナルレシピのコンテストだ。8歳以上のイギリスに住むすべての人に応募資格がある。優勝者の発表は3月14日。セレブシェフ、メアリー・ベリーを筆頭に、バッキンガム宮殿のヘッドシェフや「フォトナム&メイソン」のエグゼクティブ・ペイストリーシェフらによる審査委員会が選考にあたる。

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女王のオフィシャル・バースデー(女王はこの日とともに、実際の出生日のふたつの誕生日を持つ)である6月2日からの4日間は、特に盛大なお祭りの日々が予定されている。今年はカレンダーも特別仕様で、通常は5月の最終月曜日のバンクホリデーが6月2日に移行され、さらに3日はお祝いのための祭日とされて4連休となる。

#01. 6月2日:トゥルーピング・ザ・カラー

aflo_79788661-a.jpgphoto: ロイター/アフロ

この期間の最初を飾るのは2日に開催される「トゥルーピング・ザ・カラー」だ。1400人の軍人、400人の楽団、200頭の馬の一団が、ロンドン中心部にあるバッキンガム宮殿をスタートし、宮殿前のザ・マルを行進しながら王室の主要儀式を行うスペース、ホースガーズ・パレードへ向かい記念式典を行う。女王を始め、王室メンバーも馬車などで参加。最後は王族たちがバッキンガム宮殿のバルコニーからお祝いに集まった大衆に応える。

今年96歳になるエリザベス女王。

#02. 6月3日:サンクスギビングの礼拝

3日にはセント・ポール大聖堂で、70年の在位を無事に務められたことを神に感謝する礼拝が執り行われる。詳細は近日発表になる予定だ。

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#03. 6月4日:プラチナム・パーティ

4日は「プラチナム・パーティ」。バッキンガム宮殿の庭にステージを設けて世界的なスターたちを集めてのコンサートを開催。一般の参加も可能で、詳細やチケットの販売は2月中に発表されることになっている。

#4. 6月5日:イギリス各地でストリートパーティ

5日には国内各地でストリートパーティが開かれて、国民レベルでのお祝いの日となる。

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国を挙げてのお祝いの際には、隣近所の人たちと一緒に家の前の道に長テーブルをしつらえてパーティをするのはイギリスの伝統と言っても過言ではない。すでに隣人たちと計画を立てているという声も聞く。

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#5. 7月7日~9月26日:プラチナム・ジュビリー:ザ・クィーンズ・コロネーション

ロンドンの西およそ34キロに位置する女王の公邸のひとつ、ウィンザー城では「プラチナム・ジュビリー:ザ・クィーンズ・コロネーション」が開かれる。こちらでは1953年6月にウェストミンスター大聖堂で開かれた戴冠式の際に女王が着用したドレスとマントを展示する。

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ドレスは女王のお気に入りのデザイナーだったノーマン・ハートネルによるデザインで、コモンウェルズの国々の花が金銀の刺繍で一面に飾られている。マントは12人の職人によって延3500時間かけて施された見事な刺繍で覆われた逸品だ。

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#6. 7月22日~10月2日:プラチナム・ジュビリー:ザ・クィーンズ・アクセッション

7月22日からはバッキンガム宮殿で「プラチナム・ジュビリー:ザ・クィーンズ・アクセッション」が開催される。切手や硬貨などに使われる女王のシルエットの元となった、写真家ドロシー・ワイルディングのポートレートを展示。さらには王女時代のエリザベスが、フィリップ殿下との結婚の際に祖母であるメアリー女王から贈られたティアラも鑑賞できる。

2152970.jpgワイルディングの若い女王の写真は、彼女が美しさのなかに強い意志を秘めていることを感じさせる。

長期統治で知られているヴィクトリア女王ですら在位64年で、叶わなかったプラチナ・ジュビリー。イギリス王室で初めての即位70周年となったエリザベス女王のお祝いのために今年は祝日も増えて、王室ファンでなくてもちょっとうれしい。お祝い気分も高まるかも?

text: Miyuki Sakamoto

在イギリスライター。憂鬱な雨も、寒くて暗い冬も、短い夏も。パンクな音楽も、エッジィなファッションも、ダークなアートも。脂っこいフィッシュ&チップスも、エレガントなアフタヌーンティーも。ただただ、いろんなイギリスが好き。

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