ソフィア・ジラウ、ヴィクトリアズ・シークレット初のダウン症モデルに。
Culture 2022.02.22
「夢が叶った」24歳のモデル。差別的と批判されてきたブランドにとってもひとつのターニングポイントとなった。
"夢があり、それを実現するために頑張りました "とインスタ投稿で喜びを語る24歳のモデル。Instagram/@sofiajirau
子どもの頃、ソフィア・ジラウはよく鏡を見ていた。自分の姿を眺めながら「いつかモデルになりたい、いつかなるぞ」と思っていた。2022年2月15日、その夢が叶った。現在24歳のソフィアは、39万9000人のフォロワーに対してこんなふうに語った。「夢があり、それを実現するために頑張りました。今日、ようやくすごい秘密を発表できます......私は、ヴィクトリアズ・シークレット初のダウン症モデルとなりました!」
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#WithoutLimits
プエルトリコ出身のソフィア・ジラウは、ヴィクトリアズ・シークレットの新キャンペーン「ラブ・クラウド・コレクション」に、他の17人のモデルと共に選ばれた。「いつも私のプロジェクトを応援してくれる皆さん、ありがとうございます。ヴィクトリアズ・シークレットが、#WithoutLimitsのモデルとして見てくれたことに感謝します。これはまだ序の口で、これからが本番です! 内にも外にも、限界はありません。」
ヴィクトリアズ・シークレットではニューフェイスとなるが、ソフィアはすでにモデル経験済みだ。2020年のニューヨーク・ファッション・ウィークにおいて、ドレスデザイナー、マリサ・サンティアゴのショーでランウェイデビューしている。また、オンラインショップ「Alavett」(「I love it」の略)を自ら立ち上げ、クッションやマグカップ、帽子、洋服など、さまざまなアイテムを販売するビジネスウーマンでもある。
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方針転換
ヴィクトリアズ・シークレットの今回の取り組みは、同ブランドの方針転換を意味する。長らく性差別主義と批判され、経営層らが性転換者や女性に対する蔑視を公然とおこなっていたことも非難の的となった。2018年、当時のマーケティングディレクターのエド・ラゼックはUSヴォーグにこんなふうに語っている。「トランスジェンダーのモデルをショーに起用すべきでは、といわれても答えはノーだ。ヴィクトリアズ・シークレットは純粋なファンタジーであり、42分間のエンターテイメント。ただそれだけだ」。2021年6月になり、新しい方針でのリブランドが発表された。それは、インスピレーションに満ち、「ポジティブな変化への情熱を共有する」若い女性たちにより、ブランドの活性化を図るというものだった。
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さらに、「一連のコラボレーション、ビジネスパートナーシップやイニシアティブへの取り組みを通じてブランドに新たな次元をもたらし、女性を支持擁護するやり方を変革します」と述べた。
今回、ソフィア・ジラウと共にキャンペーンモデルに選ばれた中には妊婦やプラスサイズのモデル、あるいはタトゥーが入っていたり、松葉杖をついている女性もいる。ボディポジティブの新しいアイコンとなったソフィアはこんなふうにインスタに投稿した。「モデルになるべくしてなり、モデルとして輝くために必要なものはすべて備えていることを世界に示したい 」
text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)