エリザベス女王ついに「犬の香水」をつくる!
Culture 2022.02.25
文/田中ゆう
女王陛下のご厚意で、あなたの犬が高貴な姿へ生まれ変わろうとしている……!
執務のなか癒しの瞬間。 The Royal Family Channel/YouTube
エリザベス女王の私邸であるサンドリンガム農園で購入できる商品の一部として、「ハッピーハウンズドッグコロン(犬のコロン)」を先日発売したという。
土産物店には、女王の顔が描かれたお皿やユニオンジャックのキーホルダーが並ぶ中、子犬のためにデザインされた贅沢なフレグランスが存在感を放つ。愛犬家として知られるエリザベス女王が、ペット用品に手を出そうと考えるのは理にかなっている。
フレグランスは「海岸の散歩」と名付けられた。大衆紙ザ・サンによると、「ベルガモットの柑橘系の香りがする豊かな麝香の香り」で、フレッシュな気分を促してくれる。「海岸の散歩」は、犬のオス、メスどちらもユニセックスに利用できるラインとしてノーフォークにあるエリザベス女王のサンドリンガムハウスにあるギフトショップで1つ9.99ポンド(約¥1,500)で販売されている。
サンドリンガム農園のオンラインギフトショップでは、「ハッピーハウンズドッグコロン」を含んだ、犬と愛犬家のための「サンドリンガムハッピーハウンドギフトボックス」も売っている。地元の素材型作られた犬用のお菓子、頑丈そうな麻を使ったチェック柄の入った骨型クッション。45ポンド(約¥6,000)と、決して安くはないが、犬好きな友人への贈り物には理想的だ。
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コーギーへの愛情が基本。
この「ハッピーハウンズドッグコロン(犬のコロン)」。本当に女王も使っているのか? と、一瞬疑う気持ちにならないこともない。ザ・サンは「犬の香りを実際に自分のコーギーに使用したか?」と王室広報にストレートに聞いた。しかし問い合わせに応じなかった。
それでも私たちは女王がこの「海岸の散歩」を、王室の犬達が庭を転がりまわって遊んだ後にスプレーしてケアをしていると想像したい。おそらく、彼女はこの香りを何十年もかけて、すべての子犬と一緒に過ごすなかで、犬のケアに有益なものを理解していることは間違いない。
コーギーは、ジョージ6世とエリザベス女王の二代にわたり寵愛を受けてきた。幼少期から共に過ごしてきたエリザベス女王。即位後は30匹以上のコーギーを飼い、最多では同時に13匹を飼育するほどの「コーギー愛」にあふれた人物だった。
エリザベス女王にとっては子どもの頃からずっとともに暮らした大切な家族の一員。現在、王室御用達のコーギーの血統は途絶えてしまったが、宮殿の周りで犬の足音が聞こえないわけでもない。女王は今でも2匹の犬を飼っていて、海岸沿いを散歩しているような香りを漂わせている。
執務にご一緒することも。女王の人生にコーギーは欠かせない存在だ。
text: Yu Tanaka