極私的BTS愛 LOVE BTS, LOVE Jimin ! BTSジミンの魅力について。

Culture 2022.04.04

ジミンの魅力に抗えません! 映画好きで韓国映画はいままでも観ていた編集KIMですが、K-popにはまったく疎かったのに......。ジミン沼に、まんまとはまりましたが、なぜなんでしょう?
 

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“コンテンポラリーを学んだジミンのダンスが美しすぎて”  


ヒップホップからモダン、ジャズやラテン、バレエまで私は観るのが大好きですが、ダンスを正式に学んでいる人は、足の動きにそうとう繊細です。ジミンの足、いわゆるfootの部分を注意深く見ていると、ステップの踏み方、足の向きなど、すべてが計算されていて美しく、次の動作にスムーズに入るようになっています。決して力技で次のポーズに入らない。本人がもともともっている身体の柔軟さで助けられている部分もたくさん。やはりダンサーにとって、足ってとても大事なんですよね。

バレエダンサーを取材撮影する際に、「必ず足を画角に入れてほしい、自らのアイデンティティだから」、とリクエストされることがあります。以前オペラ座ダンサーのマチュー・ガニオのポートレートを、イケメンだからバストショットでトリミングして掲載しようとして叱られました。つい先日引退した体操の内村航平選手の美しさも足先に宿ってます。


そして、ジミンの首の動きがたまりません……! ちょっとした首の傾げ方、アタマの振りが、ダンス全体のムーブの中でデコラティブかつシアトリカル。羽生結弦選手も、ジミンのダンスにインスパイアされる部分がある、とメンションしていましたね。こういうディテールへの心配りから生まれるジミンのダンスは、センシュアル(つまりセクシー)で重力を生かして空気を纏ったような佇まいが美しいのです。
 

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BTSのダンスを「揃っている!」と称賛する声もありますが、本当にユニゾンとしてまったく同じように揃っている、というのとは異なるんですよね。『コーラスライン』というミュージカルの名作があるのですが、ラインダンスを踊るのには動作がひとりだけ目立ってしまう過去に大活躍した女性ダンサーが、落ちぶれてもラインダンスから再スタートしたい、とオーディションを受ける物語なんです。ラストに向かって、彼女はラインダンスで周囲と合わせて踊ることを体得していきます。70年代にスタートした『コーラスライン』のユニゾンとはまったく異なる哲学で、新時代の個性の表現方法と、互いの違いを受け入れるシンパシーがBTSのダンスには在るなあ、としみじみ感じます。ま、ラインダンスを引き合いに出すのはちょっと違うかもしれないですけどね。揃えて踊る時でさえ、7人それぞれの個性があふれ出ていて、ディテールを見ると本当にひとりひとりが違う輝きを放っている。そのなかで、最もダンスの基礎がしっかり身体に入っているジミンのダンスが、私には魅力的に映ります。

YouTubeでBTSのダンスを解説しているチャンネルがあります。BTSはコリオグラフィだけを学べるビデオも公開しているので、そういうのを調べてみているうちにたどり着きます。そのなかで! クラシックバレエをやっている「あみのまいく」さんや「ヤマカイTV」さんのはバレエ目線で分析しているので興味深いです。これがすごくジミン贔屓。おもしろいですよ~~。

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"顔の造作よりも肌質、表情、そしてヘア&メイクアップ"
 

ARMYの方々にすごく叱られそうですが、ある女医にジミンの写真を見せたら「ブサイクやな」と言われたんです……不細工……。ジミンは、カッコいい。存在が美しく、可愛い。でもブサイクも事実かも……? しかし、顔の造作ってそんなに大事ですかね? 魅力的であることは、別に顔の黄金比が完璧とか、お目めぱっちりである必要あります? そんなことよりも、①本人の努力で肌をキレイにする。②表情がくるくる変わって生き生きした印象になる。③ヘアやメイクアップなど、センスと工夫でおしゃれ感を演出する。

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見た目のセルフプロデュースってそういうことですよね。茶髪、いわゆる90年代にみんながしていたフツウの茶髪があまり好きじゃありません。軽やかに見せて茶色にしておけば、ある程度おしゃれ感が演出できる。「ある程度」を狙う姿勢があんまり……好きじゃない。ジミンしかりBTSの演出は、カラフルでハッピーですよね。ヘアカラーも、さまざまな色に挑戦するし、攻めの姿勢がある。そっちのほうが小粋だな、って思います。特に、ジミンのボーカルで始まる「Boy with Luv」「ON」。「ON」のMVのジミンのスカイブルーの髪色は、青空のブルーに溶けるようで大好きです。途中でジミンが空に向かって手を素早くあげて、空だけが映り、カメラが下に下りてくると、激しい動きのダンスシーンになります。このくだり、痺れました……。

昨年から22年4月まで続いている「Permission to Dance」ライブのファーストソングは「ON」ですもんね。自身の努力で、いくらでも魅力的になれる。これもBTSが放つ大事なメッセージだと思います。

ちなみに、2022-23秋冬のファッショントレンドでは紫が流行るとされています。実際に、ランウェイでも多かったのです、パープルが。おそらく、モード界にもBTSの活躍はある影響を与えているように思えます。レトロブームやレインボーカラーなどもそうなのではないか、とも感じます。彼らの活動と世のトレンドは、本当にインタラクティブですよね。

ジミンのインスタにアップされた「I Purple You」もとても素敵でした。Purpleはテテが最初にARMYに送ったメッセージですが、色彩を新しい言葉に仕立て上げてしまう、そんなパワーを持っているのも、現在のBTSならではだと思います。セルフエスティームがしっかりしているチームだからこそ発信できるメッセージ、と思うのです。

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ジミンの魅力、そしてBTSの魅力は、ほかにも挙げればきりがありません。

冒頭でも書きましたが、韓国映画は昔から観ていましたが、K-POPには疎かったので、東方神起のファンたちがカシオペアと呼ばれていることさえ知らなかったんです(苦笑)。ARMYという言葉には、武装するようなパワーと、フランス語のami(友だち)という絆の意味合いと両方が感じられてネーミングにもセンスを感じます。ARMYという言葉を最も頻繁に使うのもジミンのように感じます。

あるARMYの方が作ったと思われる動画で、「映画監督のガス・ヴァン・サントがジミンを起用したいと考えている」というのがあったのです。「優しさを湛えた人物、BTSのジミンに興味がある」というような言及だった覚えがあります。クロエ・ジャオの映画『エターナルズ』でジミン作・プロデュースの曲「FRIENDS」が使われています。クロエ・ジャオ監督は「ジミンが本当に好きで、かわいいと思う」とインタビューで語ったそうです。映画好きの私にとって、敬愛する監督たちがジミンに注目してくれているのも、うれしいかぎりです。

ジミンと書いて、スイートと読む!そんな想いでおります。これからも限りない愛を持って、ジミンとBTSを見守り続けたいと思います。
 


それにしても、グラミー賞受賞ならずで残念でしたね。ただ、パフォーマンス、凝っていて素晴らしかった! 007ならぬスパイムービー風の演出で、みんなが同じ黒いスーツで踊るのもカッコよかったです。ジャケットをダンスに取り入れたくだりは最高!マジックみたいでした。ジミンがジャケットを投げますが、その投げ方までばっちり決まっていましたね~。さすが、以前、扇を使い韓国伝統芸能を盛り込んだ舞で、超級エレガントだったジミンらしいです。


シルクソニックのアルバムも私のヘビロテなので、ジミンとRMとシュガがラスベガスにてシルクソニックのライブに行ったらしいことも!羨ましく感じました......。

「第64回グラミー賞授賞式」※字幕版
O.A、配信: WOWOW ライブ、WOWOWオンデマンド
日時:2022年4/4(月)22:00~
アーカイブ配信: 放送終了後~4/12(火)16:00まで
www.wowow.co.jp/music/grammy

 

編集KIM
残業帰りの山手線で「Dynamite」のMVを観て、飛行機が飛んでいくシーンではまりました。実はBT21のチミーのファン歴のほうが長い。楽曲では「Just One Day」「Make It Right」など、大人しめの曲も好き。フィガロジャポン編集長代理。madame FIGARO.jpでは「編集KIMのシネマに片想い」を連載中。
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