米ヴォーグのリアーナの写真に憤慨の声。その理由は?

Culture 2022.04.15

アメリカ版ヴォーグの最新号の写真で、丸みを帯びたリアーナが見せたお腹は、まったく自然のまま、とは言えないようだ。SNS上では、過剰なフォトショップの加工に憤慨する声が上がっている。

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ファッションウィークのレッドカーペットに登場した歌手のリアーナ。(2022年3月1日、パリ)photography: Getty Images

赤いレースのジャンプスーツと誇らしげな姿。4月12日、米ヴォーグ誌5月発売号の写真撮影で、リアーナとそのふっくらとしたお腹が大きな反響を呼んだ。

しかし、このオートクチュールの撮影で欠けていたものがある。それはリアーナの妊娠線だ。黒線とも呼ばれるこの色素沈着は、悪性のものではなく、妊娠初期から妊婦に頻繁に見られるもの。媒体がそれを消し、滑らかで均一な肌の質感に変えていると、一部のネットユーザーがSNS上で批判の声をあげている。

 

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失望の声

「彼女の妊娠線がフォトショップで加工されていることに気づいたのは私だけ? 妊娠線は、妊娠中の自然現象。それを消す必要性を感じたことが気になる」と、ある英語圏のユーザーがTwitterに投稿した。

フランスでも、このレタッチを批判する声が上がっている。ファッション系Youtuberのシャルロット・プジェは4月13日夜、この写真に対するフォロワーからの失望と衝撃のメッセージをインスタグラムのストーリーでシェアした。「写真はとっても綺麗なのに...“妊娠線”をレタッチしたのが残念」と、あるユーザーは残念がっている。

 

 

ヴォーグが女性セレブの身体にデジタル技術で手を加えるのは、今回が初めてではない。女優のレナ・ダナム、ケイト・ウィンスレット、歌手のレディ・ガガもすでに同じ運命をたどっている。

ボディポジティブ・ムーブメントの時代に、この写真は議論を呼ぶもので、リアーナ自身がこのレタッチをどう考えているのかが気になるところだ。

妊娠当初から、クロップトップ、レースアップビスチェ、ダイヤモンドブラなど、あらゆる禁止事項を無視し、楽しげに妊娠したお腹を露出してきた彼女。

皮肉にも、リアーナは米ヴォーグの記事で、自由を主張している。「“妊婦ができること”を再定義できればと思っている。私の身体はいま、驚くべきことを経験しているけれど、それを恥じたくはない」。さらに彼女はこう付け加えた。「この妊娠時期こそお祝いすべき時だわ。なぜ妊娠を隠すの?」

text: Clémence Dubrana (madame.lefigaro.fr), translation: Hanae Yamaguchi

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