糖尿病公言のライラ・グレース、モード界に新風吹き込む!

Culture 2022.05.13

ヴェルサーチェフェンディが、待望のコラボレーションコレクションを発表した。ミューズには、そのルックスからケイト・モスの娘ライラ・グレースが選ばれた......が、それだけが理由ではないようだ。

ワンピース、ヒール、バッグ、そしてちょっとしたディテール。5月10日、ライラ・グレース・モスは自身のインスタグラムで、待望のフェンディ×ヴェルサーチェのキャンペーン画像を公開した。パトリック・ホープが撮影した写真の中のライラ・グレースの腕には血糖値を測定する小さなパッチが装着されている。この意外な、しかし不可欠なディテールを身に付けた上で、ライラ・グレースは、フェンディの世界からインスピレーションを得たヴェルサーチェのコレクションから、バロックプリントのサテンドレスを纏い、フェンディのロゴが入ったゴールドのヒールシューズを履き、ブラックレザーのマイクロバッグを携えている。

 

 

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賭けに出たコレクション

このキャンペーンは、昨年9月、イタリアを代表するラグジュアリーブランドであるフェンディとヴェルサーチェのコラボファッションショー、フェンダーチェのためのもの。ケイト・モスの娘で1型糖尿病を患うライラ・グレースは、そこでもインスリンポンプを着けてランウェイに登場した。短いジャケットと派手なプリントのボディスーツから伸びる素脚には、白い小さなボックス型のインスリンポンプが見えていた。これはフェンディとヴェルサーチェの真意であり、ファッション界に吹き込むインクルージョンの風を反映している。

ライラ・グレースは、英国版ヴォーグのインタビューで「外見からは分からないので、一見しただけでは誰も私が糖尿病だと気づかないと思うわ」と、打ち明けていた。しかし、ヴェルサーチェとフェンディは、ショーやキャンペーンで、ライラ・グレースの特色を見せたいと考えていた。

このイタリアンブランドの賭けは大成功を収めた。ポジティブな反応が、ライラ・グレースのインスタグラムに殺到したのだ。「8歳になる娘も糖尿病です。写真を投稿してくれてありがとう」「インスリンポンプを投稿してくれてありがとう、同じ病気の人にはとても意味があることだ」などのコメントが寄せられた。モードが主張すれば、世間もそれを認める。

text: Alexander Peters (madame.lefigaro.fr)

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