14歳のポール・マッカートニーにとって、エリザベス女王は「アイドル」だった。
Culture 2022.06.02
6月17日に公開されるドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』の中でポール・マッカートニーは10代の頃、エリザベス女王に憧れていたことを語った。
リバプールのキャバーン・クラブのステージで演奏するポール・マッカートニー。(1960年) photography: Getty Images
イギリスでは6月2日から5日にかけ、エリザベス女王の在位70年、「プラチナ・ジュビリー」を祝う各種行事が催される。イギリスの映画監督、ロジャー・ミッシェルによるドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』も近日公開される予定だ。この映画では民に愛され、並外れたオーラの持ち主である女王のこれまでの歩みが独創的な視点から描かれる。
映画にはポール・マッカートニーも登場し、ティーンの頃、女王に憧れていたことを語る。「僕が14歳のころで(中略)、女王は24歳ぐらいだったと思う。僕たち若者にとって女王はアイドルだった。女王に愛を感じながら僕たちは育った」
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「ハリウッドの女優のよう」
ポール・マッカートニーが2021年、アイルランドの詩人、ポール・マルドゥーンと出した著書『The Lyrics: 1956 to the Present(原題)』(日本では『THE LYRICS』のタイトルでリットーミュージックより2022年6月18日発売)でも、ポールは女王への思いを語っている。「ハリウッド女優のように美しかった。少なくとも自分の世代では、それも女王に人気があった理由のひとつだと思う。男の子目線から好ましく見えた」
この本の中でポールはビートルズの楽曲のひとつ、「ハー・マジェスティー」についても語っている。「女王陛下」という意味のタイトルを持つこの楽曲は「ほとんど女王へのラブソングだった」とポールは言う。1965年、ビートルズはポップスターとして初めて女王陛下から勲章を授与された。約30年後、ポール・マッカートニーは女王からナイトの称号を授与された。伝説的な存在同士の人生がようやく交錯した瞬間だった。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)