アーティスト川内理香子の新刊作品集刊行記念展へ。
Culture 2022.07.04
食への関心を起点に、コミュニケーションの中で見え隠れする身体と思考、自己や他者、それらの相互関係の不明瞭さを、ドローイングやペインティングに留まらず、針金やネオン管、ゴムチューブ、樹脂など多岐にわたるメディアを横断しながら表現を続けるアーティストの川内理香子。作品集『Rikako Kawauchi : Works 2014-2022』の刊行を記念して、現在、銀座 蔦屋書店にて展覧会『Colours in summer』を開催中。
making rainbow, 2022, oil on canvas, 1940 × 1620mm
本展では、川内が子どもの頃から抱く食と身体への違和感をテーマに、人間の文化の始まりは料理にあると著書『神話理論』(邦訳『生のものと火を通したもの(神話理論 1)』早水洋太郎訳・みすず書房刊)で説いたフランスの社会人類学者/民俗学者、クロード・レヴィ=ストロースの神話の世界に出てくる動物たちの躍動をモチーフにしたペインティングなど、多数の作品を展示。
ドローイング、ペインティングから彫刻作品までを収めた、いままでのアーティスト活動の集大成となる作品集の刊行と合わせた展覧会となっていて、川内が表現する作品世界を展覧会と作品集の両面から堪能できる機会となるのでお見逃しなく。
川内理香子にとって2冊目となる作品集。ドローイングに加え、ペインティング、彫刻作品を含み、2014年から最新作までの約150点を収めた。作家の身体観をさまざまな観点から着目したキュレーター/横浜美術館館長の蔵屋美香の論考、作家の幼少期から今後の展開までを取材した最新インタビューも収録した集大成的な1冊。『Rikako Kawauchi : Works 2014-2022』 川内理香子著 カルチュア・コンビニエンス・クラブ刊 ¥6,600
期間:〜2022年7/13(水)
会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
tel : 03-3575-7755
開)11:00〜20:00 *最終日のみ11:00〜18:00
入場無料
https://store.tsite.jp/ginza/
*マルチプル作品が付く特装版作品集のエントリーも「OIL by 美術手帖」にて受付中。
https://oil.
text: Natsuko Kadokura