「腹毛があって何が悪い」インフルエンサー女性がバッシングに反撃。
Culture 2022.07.20
元モデルのマーラ・ラフォンタンはSNSに一連の動画を投稿し、自分の腹毛バッシングに反撃している。
マーラ・ラフォンタンがインスタグラムに投稿した写真。(2022年6月18日)photo: Instagram/maralafontan
「さあ、私の体毛についてのいじわるなコメントを読んでみましょう」とインフルエンサーのマーラ・ラフォンタンはティックトックの動画で宣言した。この27歳のフランス女性は、ある水着ブランドの広告キャンペーンモデルとなり、猛烈なバッシングにあった。いったいなぜ? それは腹毛を剃らなかったから。フェイスブックに投稿された自分の水着写真に対して侮辱的なコメントがたくさんついたのをみて、マーラはネットハラスメントを告発するため動画を撮ろうと思いたった。
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「これが私の体だってことだけ」
特にひどかったコメントをピックアップしてみると、「まったく美しくない」「げえ」「経産婦だけど自分の腹の方が美しいわ」「みっともない体毛」等々。さらに「気持ち悪い。次のステップは自然に還れ、かな......歯ブラシも歯磨き粉もやめて、歯を腐らせるとか!」というコメントがあれば、「これはダメだな、悪いけど。多様性を受け入れるインクリュージョンには賛成だけど、これは無理!」というコメントも。別なコメントでは「この写真の人、性転換した男性かな」とあった。
元モデルのマーラは「体毛は男性のものという思い込み」だけでなく、体毛と清潔感を関連づける考え方にも疑問を投げかける。「衛生的にはなにも問題ないのです。体毛は汚くありません」とティックトックの42万6千人のフォロワーに宣言した。
「いまは、どうにかしなきゃと思わなくなりました。脱毛したければするし、3ヶ月間、気分が乗らなければしないこともある。だからと言ってワンピースでお出かけするのをやめようと思いません」 マーラ・ラフォンタン、インフルエンサー
この写真は「加工された」のではと疑問を投げかける人に対してはこう反論する。「この部分に毛が生えていることはあるし、大したことではありません。病気でもなければ加工もされておらず、単にこれが私の体だってことだけです」
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「昔は“猿”とか“クロマニョン女”と呼ばれていた」
さらに、過去にはこの身体的特徴のせいでいじめられた体験も打ち明けた。「私は元々毛深く、子供の頃はそのせいで当然、嫌な思いをたくさんしました。“猿”とか“クロマニョン女”と呼ばれていたのです」とマーラは動画で語った。
やがて飛び込んだファッション業界でも同じようなプレッシャーに耐えなくてはならなかった。「モデルをしていた8年間、レーザー脱毛に連れて行かれたり、腕を脱毛するよう言われたり......嫌になりました」と言うと、現在の心境を、「いまは、どうにかしなきゃと思わなくなりました。脱毛したければするし、3ヶ月間、気分が乗らなければしないこともある。だからといってワンピースでお出かけするのをやめようと思いません。そして時々、“あ、今日はやろうかな”と思って脱毛したり。そんな気軽な感じでいいんです。もう自分で自分を痛めつけることはやめました」と続けた。
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マーラ・ラフォンタンは、自分を起用した水着ブランドは自分の考えを十分承知していたと明言する。「私はへそから陰部にかけて体毛が生えていて、脱毛するつもりはないことを伝えていました」
実際、同ブランドはインスタグラムで彼女のことを擁護している。「私たちは、ありのままの女性を称え、どのような体も、その多様性のままに見せることを大切にしています。私たちはキャンペーンを通じて、すべての人の選択を区別なく尊重します」というコメントが投じられている。
text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)