アーチーとリリベットが王子と王女に。でもいつまで?
Culture 2022.09.19
エリザベス女王崩御後、ハリー王子夫妻の子どもたちが新しい称号を継承した。しかしチャールズ国王の意向によっては風向きが変わる可能性もある。
ウィンザー城に集まった人々と交流するハリー王子。(2022年9月10日) photography : Abaca
「私たちが決定したことではありません」。2021年3月、オプラー・ウィンフリー司会のテレビ番組に出演したメーガン夫人はそう語った。彼女は同番組で息子のアーチーは貴族の称号を失うことになると明かした。彼女によると、これは王室のほかのメンバーが決めたことだというが、それが誰なのかは明かされていない。
しかし9月8日のエリザベス女王の崩御で状況は変わった。1917年にジョージ5世が発布した勅令によって、3歳のアーチーは自動的に王子の称号を得る。同様に、1歳になる妹のリリベットも王女に。この勅令では、王位継承順位1位の者にウェールズ公の称号が与えられ、国王の孫には王子と王女の称号が与えられると規定されている。アーチーとリリベットは女王の逝去によって英国国王となったチャールズ3世の孫に当たるわけだ。
---fadeinpager---
「縮小された」王室
ひとつ懸念されることがある。王室の公式サイトではふたりの子どもたちの称号はいまだアップデートされていないのだ。9月10日、国王の報道官は、ページの更新は「宮廷チームに新しい情報が届き次第」行われると述べた。つまり、新国王がアーチー&リリベット・マウントバッテン=ウィンザー兄妹の地位を確定してからというわけだ。
ただし国王は孫たちへの称号授与を拒否する可能性もある。アメリカに移住したハリー王子とメーガン夫人が、2020年1月に王室の役職を手放していることが、孫たちに称号を与えないことへの決定要因になるかもしれない。
さらに王室記者たちが再三言及しているのが、王室の現役メンバーの数を「軽減」するというチャールズ国王の意向だ。すなわち、王室メンバーを最小限に減らすということだ。その場合、現役メンバーは、チャールズ国王、カミラ王妃、ウィリアム皇太子、キャサリン皇太子妃、そして皇太子夫妻の3人の子どもたちだけとなる。
協議はタブロイド紙各社に内容が漏れないよう非公式に進められている。縮小化の影響を最初に被る可能性があるのは、王室の役職を解任されたアンドルー王子、そしてハリー王子だ。戴冠式の日取りは未定だが、新国王は将来的にはウィンザー家のメンバーが担う公務の数も減らす意向だという。
---fadeinpager---
サセックス公爵夫妻は「激怒」
一方、英国のタブロイド紙によれば、チャールズ国王は、アーチーとリリベットには「ロイヤルハイネス(殿下)」の地位を与えないと決定し、これはサセックス公夫妻を激怒させたという。
匿名の消息筋によると、ハリー王子夫妻は子どもたちが十分な警護を得られないことを懸念しており、ベアトリス王女とユージェニー王女が、王室の現役メンバーではないにもかかわらずこの地位を得ていると指摘したという。国王の報道官側からは、この論議についての反応はない。
text : Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)