カーラ・ブルーニ、ケイト・モス、パリス・ヒルトン......懐かしい顔ぶれがミラノコレクションに登場!

Culture 2022.09.27

イタリアのファッションの都、ミラノのファッションウィークで話題を呼んだのはこの人たちだった。

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トッズ2023年春夏コレクションに登場したカーラ・ブルーニとナオミ・キャンベル。(ミラノ、2022年9月23日) photography: Abaca

ミラノ2023年春夏コレクションが閉幕したばかり。今回、注目を浴びたのは新人ならぬ大ベテラン勢だった。トップバッターはナオミ・キャンベル。「ボス」のショーでグレーのコートを肩にかけ、さっそうとランウェイを歩いた。翌日には「トッズ」のショーにも登場、カーラ・ブルーニと一緒にフィナーレを飾った(50代のモデル同士がランウェイで顔をそろえるのは珍しいことだ)。数時間後の「ヴェルサーチェ」のショーでは、ミレニアル世代のアイコン、スーパーセレブのパリス・ヒルトンが花嫁のヴェールをつけ、バービー風のピンクのミニドレスでフィナーレに登場した。翌日には、ケイト・モスがスエードのチェックシャツを着て「ボッテガ・ヴェネタ」に登場、観客(そしてインスタグラムの何百万人ものフォロワーたち)の拍手喝采を浴びた。「ドルチェ&ガッバーナ」ではキム・カーダシアンがドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナと並んでサプライズで登場した。人目を引くには、かつての「ニューフェイス」に勝るものはないということなのだろうか。

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サプライズ効果

確かに、ファッションウィークが各地で開催されるこの1カ月間、あちこちのランウェイに次から次へと登場するたくさんのルックの中に埋もれることなく、ひとつでも注目されれば大成功だ。だがそれには仕掛けなければならない。こうして、人々の視線と「いいね!」を集めるような一瞬のために各ブランドは工夫を凝らし、サプライズ登場/元トップモデル/アイコニックなセレブリティといった技をくりだす。センセーショナルな演出という戦略は特段目新しくないが有効な手法だ。2017年にドナテラ・ヴェルサーチェが、カーラ・ブルーニ、クラウディア・シファー、ナオミ・キャンベル、シンディ・クロフォードヘレナ・クリステンセンをひとつのショーに集めたことは記憶に新しい。ランウェイを引退したってもう一度舞台に立ち、賞賛を浴びるのは本人も悪い気がしないものだ。しかも彼女たちのほうに明らかに分がある。ベラジジ・ハディッドケンダル・ジェンナーがランウェイを歩く姿をみんなはもう見慣れている。ところが往年のトップモデルの登場は意外性がある。しかもインスタグラムやカーダシアンワールドにはついていけない世代の顧客層とのつながりを保てるという点でも理想的なマーケティング手法だ。

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各世代とのつながり

ブランドにとっては現在の消費者にも未来の消費者にも語りかけられるかがまさに大切。どんなセレブがアイコンとみなされるかにも世代ギャップがある。噂では、インスタグラムで100万人以上のフォロワーがいる21歳のフランス人インフルエンサーがケイト・モスとのコラボ話を断った。その理由は「あまり有名ではないから」だったそうだ。コレクションの話題性を高めるため、ブランド側ではさまざまな世代のセレブを取りそろえる。まずはアイコン的存在である一握りのモデルを登場させてXやY世代、あるいはそれ以前の世代の心をつかむ。加えて、アルゴリズムに支配されたSNSのニュースフィードしか信頼しないZ世代に人気のスターたちも登場させる必要がある。なにしろZ世代は、ケイト・モスが「ヘロイン・シック」と呼ばれたことなど全く知らないのだから。

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パリス・ヒルトンが「ヴェルサーチェ」2023年春夏コレクションに登場。(ミラノ、2022年9月23日)

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ナオミ・キャンベルが「ボス」2023年春夏コレクションに登場。(ミラノ、2022年9月22日)

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ケイト・モスが「ボッテガ・ヴェネタ」2023年春夏コレクションに登場。(ミラノ、2022年9月24日)

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カーラ・ブルーニが「トッズ」2023年春夏コレクションに登場。(ミラノ、2022年9月23日)

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ナオミ・キャンベルが「トッズ」2023年春夏コレクションに登場。(ミラノ、2022年9月23日)

text: Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr)

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