ベラ・ハディッド、裸のカラダにドレスを「吹きかけられる」⁈
Culture 2022.10.04
9月30日(金)、コペルニのショーの最後を飾ったモデルのベラ・ハディッドは、液状素材を体に吹き付けて作った白いドレスに身を包んだ。
コペルニのショーで液体素材を吹きつけられるモデルのベラ・ハディッド。(パリ、2022年9月30日)photography: Abaca
フランスの若きブランド、コペルニは、見せるセンスに優れ、革新的だ。金曜日の夕方、ファッションショーの最後に、またもやその威力を見せつけた。サプライズ演出として、パリ市立芸術工芸館のテキスタイルサロンに招待された観客の前で、ライブでドレスのデザインが行われた。ショーの最後、モデルのベラ・ハディッドがショーツのみの裸身で現れ、液状の素材を吹き付けられた。肌に触れると瞬時に乾き、不織布のような層が作られた。
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スペインのデザイナーで科学者でもあるマネル・トレス氏が設立したFabrican(ファブリカン)社が開発したこの素材は、ポリマー溶液に綿と合成繊維を混ぜたものである。10分足らずの間に、ベラ・ハディッドは白いドレスに包まれ、ドレスが少し調整された後、観客たちの前を歩き、人々を魅了した。
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スプレーで衣類を補修
コペルニブランドの指揮を執るのは、アルノー・ヴァイエ(32)とセバスチャン・メイヤー(33)。2019年にリニューアルした同ブランドは、女性らしい美しさに忠実でありながら、技術面、特に知的素材の開発によるイノベーションの追求に力を注いでいる。二人のデザイナーはすでに、UVカットと保湿性を備えた抗菌ジャージーを開発している。そこで、傷んだり、擦り切れたりした衣類の素材を補修・再生するスプレーコーティング技術に着目し、長寿命化の新たな可能性を切り開いたのである。
この前代未聞のパフォーマンスで、コペルニはファッションショーに集まった人々だけでなく、ソーシャルネットワークも魅了した。数多くのネットユーザーが「記憶に残る」とコメントし、「ファッションの歴史に残る」とまで書き込んだ。
text: Sabrina Pons (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi