ドラマ「ザ・クラウン」、ダイアナ妃の最期のシーンの撮影で物議を醸す。
Culture 2022.10.25
10月22日(土)、バルセロナで行われた「ザ・クラウン」シリーズの撮影現場で、シーズン5と6でダイアナ妃を演じる女優のエリザベス・デビッキがグレーのスーツで登場し、不滅の存在感を示した。
「ザ・クラウン」シーズン6のセットで、エリザベス・デビッキはダイアナ妃が亡くなった夜に着ていたのと同じグレーのスーツを着ている。(バルセロナ、2022年10月22日) photography: Getty Images
ダイアナ妃の親友であるシモーヌ・シモンズは、「サディスティックで不快」と「ザ・クラウン」シリーズを評した。特にダイアナ妃の悲劇的な死の描き方に、憤りの波が押し寄せている。番組のシーズン5と6でダイアナ妃を演じたエリザベス・デビッキが、ダイアナ妃が亡くなった夜に着ていたものと同じグレーのスーツを着て、10月22日(土)にバルセロナで行われたシリーズの撮影現場に現れたと、デイリー・メール紙が明かした。
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リッツのエレベーター
グレーのスーツ:ハリー王子とウィリアム皇太子の母親であるダイアナ妃が、1997年8月31日、悲惨な交通事故で亡くなる前にパリのリッツのエレベーターから出てきたときに着ていた服である。エリザベス・デビッキは、当時のパートナーで、同じく事故で亡くなったドディ・アルファイド役のハリド・アブダラとともに、このシーンの撮影をした。夫婦の車とパパラッチの追跡劇はシリーズで取り上げられる可能性はあるが、ネットフリックスの代表者は、アルマ橋の下での「事故の衝撃の瞬間」を番組で見せることはないと主張した。
Diana's final hours: Elizabeth Debicki appears in a grey suit identical to the outfit worn by the Princess on the night she died https://t.co/nKO0pPHjGL
— Daily Mail Online (@MailOnline) October 23, 2022
ダイアナ妃の最期の時:エリザベス・デビッキは、ダイアナ妃が亡くなった夜に着ていた衣装と同じグレーのスーツで登場した。
オンラインマガジンの「デッドライン」によると、本シリーズは、衝突事故の前後の出来事を描くという。「パパラッチに追われながら、真夜中にリッツホテルから車が出発する瞬間を描いている。また、駐仏英国大使が外務省にアクションを起こし、憲法違反の結末が待っている」とある目撃者はメディアに語った。「デッドライン」が明らかにしたように、ドミニク・ウェスト演じるチャールズ3世はその後、パリに向かう飛行機の中でダイアナ妃の棺を引き取るところを撮影する予定だ。
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非常に不快である
しかし、ネットフリックスの発言は、世論を鎮めるには十分ではなかった。「ザ・クラウン」の制作チームのメンバーは、ダイアナ妃の最期の瞬間を再現するというアイデアに難色を示していた。「パリに戻り、ダイアナ妃の最後の数日間と数時間をドラマシリーズにするのは、とても気が進まない」と、匿名の情報筋は10月16日に掲載された記事で「ザ・サン」紙に語っている。さらに、「語られた瞬間のいくつかは、まだ新しく衝撃的な内容で、一線を越えてしまったように感じられる」とも述べた。
特に、11月9日にネットフリックスで配信されるシーズン5は、すでに賛否両論を巻き起こしているようだ。フィリップ王配とレディ・ペニーの不倫を示唆したり、ドミニク・ウェスト演じるチャールズ3世が母親を批判したりするシーンが映し出されるなど、物議を醸した。女優のジュディ・デンチは、この番組がフィクションであることを視聴者に警告するようネットフリックス側に求めていたが、この要請は聞き入れられなかった。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi