ベティ・カトルーに光を当てた、サンローランの展覧会が東京に!
Culture 2022.11.15
イヴ・サンローランをはじめ、多くのアーティストに影響を与えてきた「永遠のファッションアイコン」ベティ・カトルー。彼女の物語を振り返り、サンローランの過去と現在をつなぐ展覧会『BETTY CATROUX - YVES SAINT LAURENT 唯一無二の女性展』が、ついに日本に! 11月19日より東京・天王洲 寺田倉庫にて開催。
©︎Steven Meisel
本展は、サンローランの現クリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロ監修のもと、ベティ・カトルーからピエール・ヴェルジェ=イヴ・サンローラン財団へ寄贈された作品も数多く展示。彼女のワードローブや、いまでもサンローランのシグネチャースタイルに影響を与え続けている作品をセレクトし、そのユニークなパーソナリティと美学を探求する構成となっている。
サンローラン創業者ムッシュ イヴ・サンローランがベティ・カトルーに出会ったのは1967年。その瞬間から自らの「分身の女性」と呼ぶほど親しい盟友となり、その後サンローラン・スタイルを象徴するミューズとなったのは周知の事実。彼女とメゾンの親密な関係はいまなお続いている。
「イヴは私の容姿に一目惚れしました。私は中性的でエイセクシャル(無性愛者)。それは間違いなく彼に感銘を与えたのですが、私たちの類似点は見た目を超えたもの。精神面においても、思考においてもよく似ていて、信じられないほどでした。そして驚くことに、イヴは、私が彼のソウルメイト、つまり心の友になると感じていたことなのです」とベティ・カトルーは語る。
1970年代、パリで撮影されたイヴ・サンローランとベティ・カトルー。
「ベティについてすべてをご存知だと思っているでしょう。その魅力、サングラスの上にかかるブロンドの髪、ロング&リーンなシルエット、ちょっとボーイッシュでありながら、同時にとてもフェミニン… 事実それがベティであり、それだけで素晴らしいのですが、彼女は派手な手法は使わず、行動し、考え、笑う、そんな風にサンローランのスピリットを体現する女性なのです。メゾンのオーラを構成するすべてのもの、その魅力、神秘性、どこかスキャンダラスで少し危険をはらんだような、とらえどころのない魅惑的で素っ気ない態度、そうしたものが強くベティに現れるのです」とアンソニー・ヴァカレロはベティ・カトルーについてコメントを寄せている。
ベティ・カトルーとアンソニー・ヴァカレロ。©︎David Sims
アンソニー・ヴァカレロの監修によるエキシビションの会場は「70sという時代」「サファリ・ジャケット」「タキシード」「アンソニー・ヴァカレロとベティ」など、7つの部屋(予定)に分かれていて、順を追って「ベティ」と「サンローラン」スタイルを紐解いていくという構成になっている。本展は、いつの時代もクールなベティ・カトルーの姿ももちろんだが、モード史に輝くサンローランのアイコニックなスタイルを直接目にする貴重な機会でもあるのだ。
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ベティ・カトルーと、イヴ・サンローランにとってのもうひとりのミューズ、ルル・ド・ラ・ファレーズとともに。
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いまでもまったく色褪せない、ベティ・カトルーのサンローラン・スタイル。
期間:2022年11/19(土)〜12/11(日)
会場:東京・天王洲 寺田倉庫 B&C HALL /E HALL
東京都品川区東品川2-1-3
開)10:00〜19:00
入場無料 LINE事前予約制
text: Natsuko Kadokura