ハリー王子夫妻、Netflixドキュメンタリー番組の予告編に見受けられた"5つの嘘"とは?
Culture 2022.12.07
ハリー王子夫妻はイメージ画像不足? ハリー王子夫妻は番組で「真実」を明らかにしていると主張しているものの、Netflixのドキュメンタリー番組の予告編では、小さな5つの嘘があるようだ。
上:トラファルガー広場で行われたハリー・ポッター最新作のプレミア上映会でポーズをとるエマ・ワトソン。(2011年7月7日、ロンドン)photography: Abaca
下:同日同じ場所で行われたハリー・ポッターキャストのレッドカーペットでのベストショットを競うパパラッチの群れ。(2011年7月7日、ロンドン)photography: Netflixのスクリーンショット
ハリー王子とメーガン夫人のNetflix番組は人々を苛立たせている。リズ・ガーバス監督によるドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」は、12月1日と5日に公開されたふたつの予告編に登場した画像の流用の件で、公開前(12月8日予定)からネットユーザーの怒りを買っている。
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1/ハリーポッター試写会の写真を流用
最初の小さな嘘は、最初のバージョンの予告編の中で起こる。2011年7月にロンドンで行われたハリー・ポッター最新作のプレミアで、ふたりを撮影したと思われるパパラッチの画像が使われていたのである。ハリー王子夫妻が出会う5年前の写真だ。この新事実は、写真に写っているカメラマンが所属するタブロイド紙『ザ・サン』(12月4日付)が明らかにしたものである。
このパパラッチたちは、ハリー王子夫妻に狙いを定めていたのではなく、ハリー・ポッターシリーズの俳優たちに向けたものであった。しかも、このカメラマンの群れの写真は、イギリスのストックフォトエージェンシー、Alamy(アラミー)で「パパラッチ」と検索すると最初に出てくる画像だ。その映像が映し出される中、ハリー王子は「家族を守るためにできることはすべてしなければならなかった」と語った。
王室ライターのイングリッド・スウォード氏は『ザ・サン』に「ハリー王子は気づいていなかったと思いますが、家族を守るというハリー王子のコメントを弱めることになってしまうのでNetflixは不注意でしたね。この偽写真は彼の主張を弱めてしまいます」と述べた。
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2/ハリーの腕に元恋人
You just can't make this sh*t up. For Harry and MEGHAN's Netflix teaser they included a cropped picture of Harry... with Chelsy Davy! LMAO
— Jesús Enrique Rosas - The Body Language Guy (@Knesix) December 4, 2022
WHAT IS THIS pic.twitter.com/eVgLLG78c8
こんなのありかよ。ハリー王子とメーガン夫人のNetflixの番組予告編にハリー王子の切り抜き写真が使われている。(ハリー王子の元恋人の)チェルシー・デービーとのね! 笑。なんじゃこりゃ笑。
それだけではない。少なくとも2枚目の不正使用された画像は、ハリー王子&メーガン夫人のドキュメンタリー番組に含まれていた。ボディランゲージの専門家であるジーサス・エンリケ・ローサスは、パパラッチをかわそうとするハリー王子の写真をトリミングしたものは「メーガン夫人と交際中の時代のものではない」と指摘した。写真の全貌を見ると、実は隣に立っているのは2004年から2011年まで交際していた元恋人、チェルシー・デービーである。「パパラッチに追いかけられている写真もまともに探せないのか?」と、あるツイッターユーザーは疑問を呈した。また、このように古いスナップ写真の加工に頼らざるを得ないハリー王子夫妻の「必死さ」を嘆く声も聞かれた。
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3/待ち受けるジャーナリストたち......リアリティ番組のパーソナリティ
1回目よりも充実した内容の2回目の予告編では、3つの嘘があると、『ザ・サン』は12月5日の記事で分析している。「怖かった。歴史を繰り返したくなかった」と実の母の悲劇を思い返しながら、ハリー王子が述べるシーンでスクリーンに映し出されたのは、モデルでリアリティ番組のパーソナリティも務めるケイティ・プライスを待つジャーナリストの写真だった。
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4/ 盗用とみなされた公認写真
写真上:メーガン夫人はアーチーを抱きながら、デズモンド・ツツ大主教と会話している。(ケープタウン、2019年9月25日)photography: Getty Images
下:デズモンド&リア・ツツ財団の中庭でのハリー王子夫妻。(ケープタウン、2019年9月25日)photography: Netflixのスクリーンショット
上空から撮影された写真に関して、ハリー王子夫妻は意思に反して写真を撮られたと指摘したが、カメラマンはイベントに公式に参加できたと『ザ・サン』に語っている。画像は、2019年にケープタウンにある故デズモンド・ツツ大主教を訪問した際のものだ。
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5/パパラッチに追い回されるのはハリー王子夫妻ではない
カメラマンが追いかけているのは、ハリー王子夫妻ではない。実は刑務所に向かうドナルド・トランプ前米大統領の元弁護士マイケル・コーエンの車に駆けつけている 。(2019年5月、ニューヨーク)photography: Netflixのスクリーンショット
メーガン夫人が涙を流して登場するショットの直前には、カメラマンが車を追跡するシーンが素早く映し出される。乗客は、ドナルド・トランプの元弁護士マイケル・コーエンだったことを『ザ・サン』が明らかにした。2019年5月に撮影された写真で、後者は収賄罪で3年の刑期を言い渡され、連邦刑務所に移送されているところだ。
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「宣戦布告」
On tomorrow's front page: Four major fibs in Meghan Markle and Harry’s Netflix doc exposed as experts slam plot to ‘destroy monarchy with lies’https://t.co/54z0827TwL pic.twitter.com/EQ3PoPHDsd
— The Sun (@TheSun) December 5, 2022
明日の一面:メーガン夫人とハリー王子のNetflixドキュメント番組の4つの大きな嘘が暴露され、専門家は嘘でイギリス王室を破壊しようとする計画を非難した。
写真の流用が発覚する以前から、ハリー王子夫妻とNetflixとの間の8800万ポンド(約146億3982万円)の契約の一環として制作されたこのドキュメンタリー番組について、世論は好意的にとらえていなかった。最初の予告編は、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃の米国公式訪問の2日目に公開され、夫妻の影を薄めようとする試みと見る向きもあった。また、より世界規模で王室を非難しようとしている、あるいはハリー王子夫妻の暴露によって英国王室に「宣戦布告」しているといった非難もあった。正念場は12月8日にやってくる。
text: Annabelle de Cazanove (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi