メーガン夫人を辛辣にこき下ろした新聞記者に、1万2千件の抗議が殺到。

Culture 2022.12.22

12月16日、英「サン」紙にメーガン夫人を辛辣にこきおろした署名記事が掲載され、苦情が殺到する騒ぎになった。

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エリザベス女王の葬儀で涙を見せたメーガン夫人。photography: reuters/aflo

 

12月15日、Netflixドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」の後半3エピソードが公開された。番組の中でサセックス公爵夫妻は、人種差別的なマスコミがメーガン夫人を「潰そうと」したと告発している。同日、「サン」紙はピアース・モーガン記者の記事を掲載し、そこには「ハリー王子が家族を無慈悲に裏切り、彼と二流女優のメーガンは誰からも愛されない負け犬となった」と書かれていた。さらに翌12月16日、過激な記事で知られる名物記者、ジェレミー・クラークソンも「サン」紙に辛辣な記事を載せた。

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彼女が大嫌い

こちらの記事で槍玉にあがったのはサセックス公爵夫人だ。「彼女が大嫌いだ。(中略)夜になっても眠れず、横になって歯ぎしりしながら夢想する。彼女がイギリスのあらゆる町の通りを裸で引きまわされ、群衆が「恥を知れ」と叫びながら汚物を投げつける日を」とコラムニストは書いた。この記事は大きな反響を呼んだ。毒舌で知られる記者への抗議が殺到したのだ。

ロンドン市長のサディク・カーン、スコットランド首相ニコラ・スタージョンら、多くの著名人がジェレミー・クラークソンの記事を強く非難した。リシ・スナク英首相も、出張先のラトビアから、公人である以上、「その発言には責任が伴う」と語った。イギリスの自主規制機関IPSOには12,000件以上の苦情が寄せられた。

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「ゲーム・オブ・スローンズ」の引用だった

騒ぎが一向に収まらないなか、「サン」紙は12月19日に記事をウェブサイトから削除した。記者本人の要請によるものとのことだった。記者本人もツイッターで、「(テレビドラマの)『ゲーム・オブ・スローンズ』のワンシーンを不用意に引用し、多くの人に嫌な思いをさせてしまいました。皆さんを傷つけてしまったことに恐れおののいています。今後はもっと注意します」と謝罪した。

 

 

実際、「ゲーム・オブ・スローンズ」の名シーンのひとつに、女性の登場人物が裸で「贖罪の行進」をし、人々にゴミを投げつけられる場面がある。それにしても、ジェレミー・クラークソンが過激な発言や行動で人々の怒りを買うのは、今回が初めてではない。2015年、あるプロデューサーを罵り、暴力を振るったことでBBCの自動車番組「トップ・ギア」を降板させられており、さらにそれ以前にも、人種差別的な記事で何度も騒ぎを起こしている。

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text: Chloé Friedmann avec AFP (madame.lefigaro.fr)

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