牡羊座の空模様-石井ゆかりの星占い「2023年の年報」

Culture 2022.12.31

2023年 牡羊座の空模様

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「個性的になりたい」と考える人は、少なくありません。
また
「自分の個性とは何か?」
「個性をもっとアピールするにはどうすれば?」
などの問いを胸に抱いている人も、たくさんいるようです。
この「個性的」という言葉は、矛盾をはらんでいます。
「個性的かどうか」を判断するには、他人と比較するしかないからです。
他者と比較して自分は際立っているか、似たようなものなのか。
この観点は、それ自体、あまり「個性的」ではありません。
自分の「個性」をはかるものさしが「他者」との間にある時点で、どこか没個性的な価値観が見え隠れしています。

牡羊座の2023年は「自分を生きる年」です。
というのも、星占いで用いる「ホロスコープ」という図では、「自分/他者」の軸、「内部/外部」の軸の2軸が直交し、4象限を作っています。
2023年は牡羊座から見てこの「自分」の側の2象限に、主立った星がぎゅっと集まっているのです。「他者」の側にもルーティンの星が巡りはしますが、ロングスパンの時間を司る星々は、あくまで貴方の手元、足元、ごく身近な場所にあります。
つまり、「他者との比較」というものさしをそれほど用いずに、自分自身に軸を置いた生き方ができる年、と言えるのです。
特に3月以降は、その傾向が顕著です。
「他者との比較」を介さずに「個性化」を目指せるのが、貴方の2023年なのです。

たとえば「ヒーロー」の個性はたいてい、誰かを助けることを中心に表れます。
もとい自己犠牲を払い、懸命に人のために尽くす、ということにおいては、どのヒーローも似たり寄ったりです。そのこと自体には、個性の際立ちは見られません。
ただ、「誰をどのような基準・立場で助けるか」「どう助けるか」などの部分に個性が表れます。
2023年の牡羊座の「個性化」のプロセスは、そんな形で表れるかもしれません。
「自分を生きる」といっても、決して自己中心的に、「自分が自分が!」といった生き方を選択するわけではないのです。
むしろこの時期の貴方は、非常に利他的で、ともすれば幾多のヒーローたちのように自己犠牲的です。
その利他的な、自己犠牲的なスタンスの中、「どのような基準で」「どのようにして」生きるか、という部分に際立ってとんがった、力強い個性が表出するのです。
そこではもはや「他人との比較」といったものさしは必要ありません。

「自分とは何か」「自分の個性とは何か」を考えるプロセスは、イコール、過去を見つめる作業です。
「自分」は「自分の過去」でできているからです。
未来の自分から個性を見いだそうとするのは、多分、難しそうです。
もとい、思い描いている夢、追いかけている夢を、セルフイメージと重ね合わせる生き方もあり得ます。
ただ、少なくとも2023年という時間の中では、その傾向はまだ、それほど顕著には表れないだろうと思います。
牡羊座の2023年は、「自分」という世界の中へ、奥へ、底へとどんどん入り込んでいくような時間、と言えるかもしれません。
こう書くと何か暗い、閉鎖的なイメージが浮かぶかもしれませんが、現実に起こるのは決して、暗いことなどではないだろうと思います。
たとえば、神秘的な燐光が煌めく深い森に分け入り、その奥にある祠の埃をはらうと、突然巨大な扉が表れてその向こうに、燦然と輝く新しい世界が見える、というようなイメージが、2023年からの貴方の世界にぴったりです。
その場所に立った時、「なるほど、ここだったのか」という不思議な納得感が湧いてくるでしょう。

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[時期について]

年明けは成長と拡大の星・木星が貴方の星座に入った状態で始まります。ここから5月半ばにかけて、素晴らしいチャンスを掴む人もいれば、人生を大きく変えるような決断をする人、キャラクターが激変する人も少なくないはずです。

1月は星座を問わず、スローペースにスタートします。忙しくはあるのですが、本格的にスピード感が出てくるのは1月下旬以降、2月上旬までに遅れを取り戻せます。

2月は人の優しさに包まれるような、「救い」を感じられるタイミングです。また、自分からも人に愛情深く接することができるでしょう。交友関係にも明るい広がりが感じられます。

3月はどの星座の人にとっても、強い変化が感じられるタイミングとなっています。特に牡羊座の人々にとっては、人間関係における「好転」の手ごたえがありそうです。身近な人とのトラブルや諍いは収束に向かいますし、交友関係における「冷却」状態が解除されます。距離ができていた人と再会・和解できたり、ケンカが終わったりするようなタイミングなのです。
また、2008年頃から非常にワーカホリックだった人、野心に取り憑かれたような状態だった人は、このあたりでふわりと「成功への執着」のようなものが抜けていくかもしれません。肩の力が抜けるような変化が起こりそうです。

3月末から5月は、「居場所が動く」時期となっています。引っ越しや家族構成の変化など、生活環境が大きく変わりそうです。また、家にじっとしている暇がないほどあちこち飛び回る、という人もいるでしょう。

2022年5月からの「人生の一大ターニングポイント」が、5月半ばで一段落します。これまで嵐のような変転の日々を過ごしていた人は、この辺りでホッとひと息つけるでしょう。ここまでに新しく始まったことが、これ以降「安定軌道に乗る」フェーズに移行します。
さらに、ここから2024年半ばにかけては、経済活動が大きく活性化する時期となります。盛大に稼ぐ人もいれば、大きな買い物に臨む人もいるでしょう。お金が動き出します。

5月下旬から10月上旬にかけては「愛と情熱、創造の季節」です。
とりわけ、6月から7月上旬は愛が真夏の太陽のようにギラギラと輝く、非常にドラマティックなタイミングとなるでしょう。フリーの人も、カップルも、素晴らしい愛のドラマを生きることになるはずです。
クリエイティブな活動に取り組んでいる人も、この夏から秋口は素晴らしいチャンスを掴めそうです。一気にブレイクを果たす人もいそうです。

7月中旬から10月頭は、かなり忙しい時期となっています。雑多な作業を持ちこまれたり、人のサポートをしなければならなくなったりと、日々がタスクでみっしり埋まる気配が。
疲労やムリをしすぎると体調を崩す危険もあります。この時期は忙しさの中で、あえて「働き方」「暮らし方」を、自分のコンディションに合う形に調整・改革できる時と言えます。無理をしすぎる生き方を変え、長く走り続けられる条件を整えられる時です。

8月末から10月半ばは、人間関係に熱がこもります。タフな交渉に臨む人、誰かと「真剣勝負」する人もいるでしょう。人とぶつかり合い、腹を割って語り合って、得るものがありそうです。

10月半ばから11月は、5月からすでに盛り上がっている経済活動が大きく動く転換点です。お金に関して貴方が重ねている努力、働きかけに対し、周囲が「こたえてくれる」ような動きが起こりそうです。多くのものを手に入れられる、豊かな時間帯です。欲を出したい時です。

11月は「人に恵まれる」時でもあります。公私ともに素敵な出会いがありそうですし、人間関係全般、パートナーシップにも愛があふれます。貴方が手に入れたものを、大切な人たちとしっかりシェアできる時です。分かち合うことによって、豊かさや幸福が新たな意味を持って倍加します。

11月半ばから年末は、遠く旅に出る人が少なくないかもしれません。知的活動、発信活動なども盛り上がります。貴方の声が遠くまで届きそうです。
年末は「遠くから戻ってくるもの」も多そうです。帰ってくる人を出迎える人もいれば、自ら懐かしい場所に、遠い距離を超えて戻る人もいるかもしれません。

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[愛について]

2023年は年明けから「約12年に1度の、人生の一大ターニングポイント」に入っていますので、人生を変えるような出会い、運命的な出会い、電撃結婚などの可能性も断然「アリ」と言えます。

愛を探している人にとっては特に、いい意味で「犬も歩けば棒に当たる」年、とも言えそうです。フットワークよく動き、あちこちに声をかけて、常に「流れ・動き」を作っておくことで、意外なチャンスをさくっと掴める可能性が高いのです。
3月までは学びの場での出会い、SNSなどコミュニケーションツールを介した出会い、旅をきっかけにした出会いなどが有望です。物理的な動き、コミュニケーションにおける動きを生み出すことが大事です。

また、2023年は6月から10月上旬に、ひたすらキラキラの愛の追い風が吹き続けます。フリーの人もカップルも、この時期は何かしらうれしいことがあるでしょう。愛がストレートに「進展」を見せそうなタイミングと言えます。
また、10月半ばにもミラクルな出会いの気配があります。パートナーシップにも前向きな新風が吹きこむでしょう。

木星が巡ってくる「一大ターニングポイント」は、その人の「急成長の季節」でもあります。人は成長すると、人を見る目が変わり、関わる相手が変わり、周囲の人々の態度も変化し始めるものです。ゆえに、この時期は「人間関係全体が大きく変わる時期」とも言えます。
ゆえに、これまで視野に入っていなかったタイプの人に心惹かれるようになるかもしれませんし、これまで声をかけてくれなかったような人々が、関わってくれるようになるかもしれません。
また、パートナーがいる人も、パートナーシップの在り方を大きく変えられるかもしれません。毎回同じパターンのケンカを繰り返したり、妙に関係がうまくいかなくて悩んだりしていた人は、突如、相手への理解が深まったり、接し方を工夫したりして、関係が見違えるほど良くなる、といった展開が考えられます。

「自分が変われば、周囲も変わる」とはよく言われますが、これは物事の半分の側面しか捉えていない言葉だろうとも思います。「すべて自分のせい」と考えてしまうこと自体が、問題を生み出すこともあるのです。
ですが少なくとも、牡羊座の2023年前半に限って言えば、貴方自身の「変化の振り幅」が非常に大きい時期です。ゆえに、「自分が変わったからこそ、周囲が変わり始める」という現象が起こりやすいはずです。

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[おわりに]

2022年5月から、牡羊座の人々は「約12年に1度巡ってくる、人生の一大ターニングポイント」に入っています。この「ターニングポイント」は2023年5月まで続いており、2023年前半は引き続き、貴方の生活や人生を、勢いよくリセットするようなチャンスが多く巡ってくるでしょう。たとえば転職や引っ越し、出会い、結婚や出産といったレアイベントが複数、重なって起こるような時間帯なのです。
大きな決断をする人もいれば、思い切ったアクションを起こす人もいるでしょう。一度手にしたものをすべて手放すような選択をする人、あるいは、抱えきれないほどのものを手に入れるためにがむしゃらに活動する人もいるかもしれません。大胆に、勇敢に、ダイナミックに行動して、何か大切なものを掴み取れるのが、2023年という時間です。

主体性に富み、スピードを愛する牡羊座の人々は、かなり大事なことでもあまり周囲に相談せずに決めてしまうことが少なくありません。
ですが、2023年の貴方の「ターニングポイント」は、常に対話の渦の中で展開していきます。周囲と語り合いながら、相談しながら、意思表示し、自己表現し、自己主張しながら、「転機」が進展するのです。
人に語ること、人の輪の中に自分を置くこと。そのことが貴方に、より大きな恵みをもたらすのが、2023年です。
そんな「転機を語ること」の延長線上に、人を信頼し、人を愛するための時間が続いています。

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illustration: Tomoko. B. Iwawaki

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