獅子座の空模様-石井ゆかりの星占い「2023年の年報」

Culture 2022.12.31

2023年 獅子座の空模様

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獅子座の2023年は、愛の温かさの年です。
冬が終わって春が来るような、ほんわかした解放感、爽やかな温度を感じられる年です。
優しい年であり、理解者に恵まれる年であり、自分の側でも「わかった!」「理解できた!」と思えることがたくさんある年です。
閉ざされていた扉が大きく開いて、その向こうに出てみた時、そこからたくさんの道がいろいろな方向に伸びていて、「どこへでも行けそうだ!」という希望が湧いてきます。

内側か外側かと言えば、外側に向かう年です。
遠い場所、高い所を目指せる年です。
人間関係も「外へ、外へ」と拡大します。
「身近な人との内輪受け」のような雰囲気は、2023年にはあまり感じられないはずです。
新しく出会った人々、未知の人々と、お互いの違いに驚き合い、学び合うような場面が多いでしょう。
それでも、人との距離感はこれまでよりぐっと近くなります。
遠くから来た人とオープンに打ち解け合って、さわやかな結び付きを作れる年です。
とはいえ、「みんなでワイワイやる」ような感じは、むしろ少ないかもしれません。
関わる相手は少数精鋭、一対一で、長期的なものだけが目立ちます。

人との関わりが温かくなる年ですが、「人に期待する」ことは、あまりできないかもしれません。
良くしてもらったり、機会を与えてもらったり、ということは、むしろ制限される可能性があります。
「毎年もらっているギフトが贈られてこなかった」「だいたいいつもこの時期に声をかけてくれる人が、今年は声をかけてくれなかった」などのこともあるかもしれません。
でも、これは決して悲観すべきことではありません。
というのも、この時期大事なのは「誰が声をかけてくれなかったか」ではなく、「誰が声をかけてくれたか」なのです。
この時期貴方に積極的に働きかけ、さまざまな機会やものを「継続的に提供してくれた人」は、まぎれもない「大切な人たち」であり、信用に足る、今後も長く付き合っていける人です。
誰が大事な人で、誰が本当に気にしてくれていて、誰が自分を理解してくれているのか。
2023年は不思議と、そのことがハッキリわかります。

たいていの人は「人と仲良くしたい」「みんなとうまくやっていきたい」「摩擦や衝突は少ないほうが良い」と思っているだろうと思います。
「人から嫌われたくない」「尊敬されたい」「良く思われたい」という気持ちも、ごく一般的です。
「モテたい」「人への強い影響力を持ちたい」「褒められたい」「いつでも注目されていたい」など、さらに強い願いを胸に燃やしている人も少なくありません。
このような思いは、本当に誰もが多かれ少なかれ抱いている、自然な願いです。
でも、こうした思いが強くなりすぎると、少なからず人生や生活が歪むことがあります。
たとえば、人からよく見られるためだけに、モテるためだけに、愛する人の気持ちを繋ぎ止めるためだけに、自分を見失うほどの無理を重ねてしまう人が、たくさんいます。
人と関わりたい、良い関わりを持ちたい、という自然な望みが、いつかモンスターのように強大になり、自分を支配してしまうと、そこには苦しみばかりが積み重なります。

さらに、「誰とでも仲良くなりたい」という人も、現実的には「誰でもイイというわけではない」と感じるところがあるはずです。
好きな相手と嫌いな相手があるのが、普通です。
相手は何も悪くないのに、どうにも好きになれない、苦手だ、といった思いを抱いてしまう場合もあります。
一方、相手から嫌われていることがわかっているのに、なぜか相手が好きでついてまわってしまう、というような不思議な現象も起こります。
人間関係において最も難しいのが、こうした、お互いの好意のミスマッチです。
こうしたミスマッチから、現実的なトラブルが起こることもよくあります。
その場合、互いに「相手に原因がある」と感じますが、実際には自分が相手に何らかのイメージを投影し、そのイメージに絡め取られて起こるトラブルがほとんどです。

獅子座の2023年は「愛の年」です。
本当の愛とは何か、本当に大切な人間関係はどれか、その人との関わりの本質は何か。
そうした「関わりの世界」に、深く深く入り込むのが、2023年のテーマです。
上記のような人間関係上のトラップを越えて、本当に大切なものは何なのかを考え、選び出せる年なのです。
たとえば、どうでもいいような関わりから脱出したり、「褒められること」の呪縛から逃れて本物の関わりを得たりできるかもしれません。
繰り返される妙なパターンの原因を突き止め、辛い人間関係の罠から解放される人もいるでしょう。

人間同士の関係は、たとえば社会的立場や利害関係など、さまざまな条件で結ばれます。
でも、この2023年に限っては、人間関係の軸は「愛」です。
その関係がどんなに対外的なものであっても、どんなに形式的なものであっても、最終的にはそこに「どんな温かな感情が流れるか」が焦点となります。

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[時期について]

年明けは星座を問わず、スローペースでスタートします。旧年中にやり残した作業に取り組むことになるかもしれませんが、焦る必要はなさそうです。
生活のリズムが大きく崩れる可能性もあります。これも、いったん元の形を崩すことで、より今の自分に合ったリズムを「再構築」するきっかけとなるようです。特に、慢性的な不調を抱えている人は、無理を強いるライフスタイルを見直し、現実的な対策を打てます。
1月は「人に恵まれる」時期でもあります。人と会ったり、関わったりすることが、とても楽しく感じられるでしょう。1月から2月は特に、人から受け取れるものがたくさんある時です。

2月も人間関係が活性化しています。賑やかなやり取りの中で、過去2年ほど疎遠だった人との関わりが徐々に、回復していくかもしれません。人の心が「だんだん開いてきたな」と感じられたら、それは、貴方自身の心も開き始めているサインです。
2月は経済的にもうれしいことが多そうです。とても豊かな時間です。

3月に入ると、人間関係がさらに「開く」のを感じられるでしょう。これまで人との関わりの中で感じていた緊張感や距離感が和らぎ、心の触れ合いを楽しむ余裕が生まれます。パートナーや普段密に関わっている人との関係にも「雪解け」が起こりそうです。

3月半ば以降は、キラキラした忙しさに包まれます。周囲がとても協力的な動きをしてくれるので、安心して動けるでしょう。素敵なチャンスが巡ってきそうですし、小さなチャンスがやがて大きなチャンスへと育っていきます。

4月から6月頭は、「過去と向き合う」ことになるかもしれません。「昔取った杵柄」のような、かつて得意だったことに再度取り組んで大成功する、といった展開が考えられます。
また、第三者からは見えないところで、大きな問題を解決することもできそうです。慢性的な問題、生活全体のボトルネックになっているようなことを、一気に解消できる気配があります。

5月半ばから2024年5月は、大活躍の時間となっています。「大ブレイク」を果たす人も少なくないでしょう。社会的立場が大きく変わったり、転職や独立など、活動の形が一変する人もいるはずです。
2018年くらいからユニークな挑戦を続けている人、自由な活動の形を模索している人は、この5月からの1年の中で、「結果を出す」ことができそうです。念願のポジションをゲットできたり、自分の活動が広く世の中に認められたり、といった展開が起こりやすい時です。
また、家庭を持ったり、子育てや介護などのために働き方、生活の在り方がガラリとかわる、という人もいるだろうと思います。これもまた「社会的立場・責任の変化」です。新しい人生の目標、生活の軸を設定し、新たなミクロコスモスを創造できる時間に入ります。

5月末から「愛と情熱の時間」が始まり、特に「愛の時間」は10月上旬まで続きます。
7月頭までは熱い闘いの気配も濃厚です。情熱をぶつけられるようなテーマに出会えるでしょう。キラキラした、熱い時間の到来です。

7月から11月頭は、経済活動が大きく動く時間となっています。精力的に稼ぐ人、大きな買い物をする人もいるでしょう。価値あるものが手に入ります。
特に8月後半から9月前半は、経済活動の見直し、「棚卸し」ができる時です。普段のお金の流れを細かく検証し、無駄を省いたり、本来受け取れるはずのものをしっかり受け取れる形を作ったりできそうです。

8月末から10月前半は、コミュニケーションに熱がこもる時間となっています。熱い議論が生まれたり、ガンガン交渉して好条件を勝ち取ったりすることになるかもしれません。勉強にも勢いが出ますし、出かける機会、旅に出る機会も増えそうです。

10月半ばから11月は「居場所が動く」時です。引っ越しや住環境の変化、家族構成の変化などが起こるかもしれません。特に2023年後半は対外的な活動の形が変わる時なので、たとえば「転職にともなって引っ越す」などのことも、このタイミングで起こりやすいかもしれません。

11月中旬から年明けは、素晴らしい愛と創造の季節となっています。恋愛はもちろん、あらゆる愛の活動に勢いが出ます。クリエイティブな活動に取り組んでいる人にも、チャンスが巡ってくるでしょう。
年末は特に、自分の創造性や才能の内容を問い直すような流れも生じます。「今まで自分に合っているのはこれだと思っていたけれど、実は別の、こっちのほうが合っているのかも!」といった発見をする人もいるでしょう。
愛のために立ち止まる人もいるでしょう。愛する人のために時間を多く取ったり、愛する人とじっくり話し合ったりする場面がありそうです。

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[愛について]

冒頭から述べたとおり、獅子座の2023年は「愛の雪解けの年」です。
今まで愛の世界で凍えるような思いをしてきた人、何らかの理由で愛に背を向けてきた人、愛についてシニカルになっていたり、愛に失望したりしていた人も、2023年に入ると徐々に気持ちが明るくなり、3月頃を境に、心が花の蕾のように「自然にほころんでいく」のを感じられるだろうと思います。

愛に対する慎重さ、懐疑的な姿勢、ある種の「厳しさ」が、3月以降解除されます。
たとえば、パートナーを探しているけれどなかなか見つからなかった人は、もしかするとこれまで「チェックが厳しすぎた」のかもしれません。出会いの前に設定していた前提条件が緩んだ時、いきなり出会うべき相手に出会える可能性もあります。

パートナーとのあいだに心の距離ができていた人も、お互いを見る「厳しい眼差し」がやわらいで、許し合えるようになるのかもしれません。「どちらが正しく、どちらが間違っているか」といった物差しをいったん脇に置くことで、かえって物事本質が見えるようになる、といったシフトも起こるかもしれません。

さらに6月から10月上旬、愛の星・金星が貴方の星座に長期滞在します。この時間はストレートに「愛の時間」です。愛を探している人はこの時期、愛を見つけられるでしょう。愛に飢えている人、愛を遠ざけてきた人も、心の中に愛を取り戻し、周囲の人を笑顔にできている自分に気付くでしょう。
この時期は非常に忙しくなるのですが、愛が貴方に新しい力をくれます。どんなに忙しくても、「忙しすぎて恋愛どころではない」「忙しすぎてパートナーとすれ違う」といったことは、この時期にはフィットしません。むしろ、この時期の「忙しさ」は、愛すること、愛しあうことによってはじめて「完成」します。プライベートをおろそかにしては、仕事もうまくいかないような時と言えます。

愛に特別な追い風が吹くのは、1月、6月から10月上旬、11月から年明けです。
おおむね1年全体を通して、「愛の季節」と言って過言ではありません。

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[おわりに]

2023年前半は遠い場所を目指して冒険し、後半は大舞台に立って大活躍!という展開の年です。前半は旅や遠征をし、後半は自分のフィールドでブレイクする、といったイメージです。特に、2018年頃から独自の活動の形を作るべく試行錯誤してきた人にとっては、この2023年後半から2024年前半は、試行錯誤の「答え」が見つかるタイミングとなるかもしれません。とてもユニークで熱い「外向けの活躍」ができる年と言えます。

そんな中、冒頭から述べたような「人間関係の雪解け」は、何よりの助けになるでしょう。上記のような「遠征」や「活躍」も、自分ひとりのものとしてではなく、パートナーや仲間、関わっている人たちと常に、シェアし、分かち合い、助け合って実現していくことになるはずなのです。さらに言えば、「目標達成のために人と仲良くする」のではなく、むしろ「愛ある人生のために、目標を共有する」時と言えます。最終的な目的、最大の目標は、あくまで人との関わりであり、愛なのです。

「愛」というと、ごく個人的な感情の問題であり、人生にはもっと大事なことがあるはずだ、と考える向きもあるかもしれません。でも、本当にそうでしょうか。自分の心の中の感情、個人的満足だけの問題として「愛」が矮小化されると、人生も世の中も、輝きを失い、温度を失い、意味を失っていくのではないかという気がします。人はパンのみにて生きるにあらず、ならば、何が必要なのでしょうか。2023年の貴方は、人生で真に「最終的目標」となり得るものはなにか、それを考えてゆくことになるのだろうと思います。そこではいつも、「愛」が鳴り響いているはずです。

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illustration: Tomoko. B. Iwawaki

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