モナコのアルベール大公とチャールズ3世、独身の頃に仲良しだった思い出を語る。
Culture 2023.01.20
ふたりはいつも一緒......独身生活の長かったチャールズ3世とアルベール2世は長年、各国の王家で公式行事があるたびに、いつもペアを組まされていた。1月17日発売の「ピープル」誌のインタビューでモナコのアルベール2世が当時の思い出を語った。
現ベルギー国王のフィリップ皇太子(当時)とマティルド・デュデケム・ダコの結婚式で、スペインのフェリペ皇太子(当時)、アルベール公世子(当時)と談笑するチャールズ皇太子(当時)。(ブリュッセル、1999年12月4日) photography: Getty Images
2010年6月23日、モナコ公国は安堵の空気に包まれた。アルベール2世が(ようやく)婚約したと声明で発表があったのだ。お相手は2006年から交際していた南アフリカの競泳選手シャーリーン(フランス語読みでシャルレーヌ)・ウィットストックで、婚約から一年後の2011年7月1日に法的な婚姻が成立、翌日に教会式もおこなわれた。君主の結婚を待ち焦がれていたモナコの人々は大喜びした。と言うのもレーニエ3世とグレース・ケリーの息子は長い間独身主義を貫いてきたからだ。結婚を「急ぐつもりはない」とまで言い切っていた。
自由を長く享受していた期間中、婚約者もいないアルベール2世が公式行事に出席するときは当然、単独で出席せざるを得なかった。そんな王族がもうひとりいた......チャールズ3世だ(2005年に結婚するカミラ夫人とは、この頃非公認のつきあいだった)。こうしてカロリーヌ公女やステファニー公女の弟であるアルベール2世は、エリザベス女王の長男であるチャールズ3世としばしば顔を突きあわせることになる。アルベール2世は当時のことを思い出すといまでも笑ってしまうそうだ。
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ふたりはいつも一緒だった
アルベール2世
「ふたりの間で通じるジョークがあって、何年もそれで笑いあったものだ......あちらも良く覚えていると思う」とアルベール2世は1月17日に発売された「ピープル」誌のインタビューで語っている。「ロイヤルな行事と呼ぶには抵抗があるが、たとえば他の王室の冠婚葬祭など、なんらかの行事がある場合、何年もの間、彼とはいつもペアを組まされた。ホールや大聖堂の入退場のときや、名前を呼ばれるとき、しょっちゅう一緒だった。だって我々は“独身の王族男性2人組”だったからね」と笑う。あまりにも頻繁だったため、ふたりは大いに面白がった。「あ、“またか”という感じで、笑っちゃうほどよく遭遇した。“あ、いらっしゃっていましたか。また一緒に入場するってことですな”なんて調子でね。なかなか愉快だった」と現在64歳になったモナコ大公は当時を振りかえった。
現スペイン国王のフェリペ皇太子(当時)とレティシア・オルティスの結婚式でのチャールズ皇太子(当時)とアルベール公世子(当時)。(マドリッド、2004年5月22日)photography: Getty Images
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チャールズの戴冠式に出席
アルベール2世は今回の「ピープル」誌のインタビューでチャールズ3世の戴冠式に出席することも語った。式は5月6日にロンドンのウェストミンスター寺院で行われる予定だ。「イギリスの君主の戴冠式なんて一生のうちに何回見られるかわからないからね。せっかくの機会を逃すことはない」とおどけて言うと「とても感動的で素晴らしい式になるだろう」と語った。モナコの双子、ジャック公子とガブリエラ公女のお父さんであるアルベール2世はチャールズ3世のことを「とても忍耐強く、教養があり、ユーモアのセンスがある人」と評した。もちろんアルベール2世は今回、妻のシャルレーヌ公妃と出席する。
text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr)