チャールズ国王が初外遊で滞在する「フランスのイギリス領」とは?

Culture 2023.03.19

英国王チャールズ3世は即位後初の海外公式訪問先にフランスを選んだ。期間は3月26~29日。国王はパリ訪問中どこに滞在するのだろう?

 

初の海外公式訪問先にフランスを選んだチャールズ国王。

実に象徴的かつ歴史的な訪問となるだろう。チャールズ国王は即位後初の海外公式訪問地としてフランスを選んだ。意味深長な選択である。

チャールズ国王にとって今回の公式訪問は、自らが担う君主としての新たな役割を正当化する機会であると同時に、ブレグジットから2年を経て、ヨーロッパとの関係を結び直す好機でもある。バッキンガム宮殿からすでに国王の外遊スケジュールも発表されている。フランス公式訪問の期間は3月26~29日。その後、チャールズ新英国王はドイツへ向かい、31日まで同国に滞在する。

いつものように、王室メンバーの公式訪問では、儀式や行事(と警備)を滞りなく執り行うために、スケジュールが綿密に組まれ、ルートもあらかじめすべて決められている。

公式訪問を数週間後に控え、ひとつの疑問が生じる。イギリス国王はどこに宿泊するのだろう?

マスコミの報道を信じるなら、チャールズ国王が母であるエリザベス女王時代からの慣例を破るとは考えにくい。つまり、エリゼ宮にほど近いイギリス大使館に滞在することになるだろう。フォブール・サントノレ39番地(パリ8区)にある、シャロ館という名の18世紀に建造されたこの壮麗な邸宅は、1814年以降、在フランス英国大使(現職はメンナ・ロウリングス)の公邸として使用されている。フランスのマダム・フィガロの問い合わせに、大使館からいまのところ返答はない。

 

在フランス英国大使の公邸として使われているシャロ館。

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「フランスのイギリス領」

3月7日にオンラインマガジン「ガラ」に掲載されたインタビューで、歴史家のケヴィン・ギヨは次のように語っている。

「チャールズ国王はパリ訪問の際、英国大使館に宿泊されます。2017年にウィリアム王子キャサリン妃がパリを訪れたときも大使館に滞在されました。大使館はフランスにあってもイギリス領という位置づけです。エリザベス女王もそうでした。女王がパリを訪れた際には大使館に宿泊されていました」

母の治世を引き継ぐ新国王もこの伝統を尊重したいと考えているだろう。チャールズ国王一行は3月28日にボルドーを訪れるが、フランス滞在中は全日パリに宿泊する予定だ。すなわちシャロ館に4泊することになる。

text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr)

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