戴冠式パレードのルートが短くなった理由とは。

Culture 2023.05.06

チャールズ3世の戴冠式に関する情報が4月9日に新たに公開された。伝統の馬車パレードはエリザベス女王の時に比べて大幅に縮小された。

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イースターミサに出席するチャールズ3世とカミラ王妃。(ウィンザー、2023年4月9日) photography: Abaca

5月6日の戴冠式当日にはきっと熱心な王室ファンが「何日も前から場所取りをして」国王の姿をひと目見ようとするだろう。4月9日、バッキンガム宮殿は戴冠式に関する新情報を発表した。それによれば恒例の馬車パレードは「実務上の観点」から縮小された。戴冠式の朝、馬車はバッキンガム宮殿正門を出発し、アドミラルティアーチをくぐり、トラファルガー広場、ホワイトホール、パーラメントストリートを経由してウェストミンスター寺院に到着する。その後、午前11時から式典が開始される予定だ。

 

 

チャールズ3世とカミラ王妃は戴冠式の後もこのルートで宮殿へ戻る。したがって国王夫妻を目にするチャンスは2回あるというわけだ。残念なのは、1953年におこなわれたエリザベス女王の戴冠式パレードと比べ、だいぶ「はしょった」短めのルートとなっていることだ。パレードをじっくり眺めたいと思っていた人はいささかがっかりするかもしれない。その一方で今回はイギリス各地でパブリックビューイングが開催され、イギリス西部のブリストル大聖堂、ウェールズ地方のカーディフ城、北アイルランドのベルファスト市庁舎などにも設置される。

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2台の馬車

往路にチャールズ3世とカミラ王妃は、エリザベス女王在位60年「ダイヤモンド・ジュビリー」を記念して作られた馬車、「ダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチ」を使用する。オーストラリアで製造され、2014年に初めて使用された六頭立ての馬車で、冷暖房および電動窓完備だ。復路は260年前から重要な儀式の際に君主を乗せてきた伝統の馬車「ゴールドステートコーチ」を使う。

エリザベス女王の戴冠式の際は往復路ともに「ゴールドステートコーチ」の馬車が使用された。この馬車の乗り心地は悪く、エリザベス女王は「ひどい」体験をしたとこぼしている。とりわけ往路はできるだけ多くの国民がパレードを見られるように2.5kmを2時間かけて移動したことも影響したかもしれない。戴冠式でエリザベス女王は十字架のついた金の王笏と、鳩のついた象牙の王笏を受け取った。今回はカミラ王妃にもセプター(笏)が授与される。

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聖エドワード王冠の絵文字

戴冠式を記念して、Twitter上に特別な絵文字が登場した。「戴冠式を記念し、特別な絵文字が公開されました! 聖エドワード王冠をモチーフにした絵文字は、特定のハッシュタグが使用されたときに表示されます」と宮殿は発表した。聖エドワード王冠とは王室のクラウンジュエルズのひとつで、正式な戴冠用王冠である。

 

 

イギリス王室の重要行事にちなんだ絵文字が作られるのは今回が初めてではない。昨年2022年6月、エリザベス女王の在位70年「プラチナ・ジュビリー」の折には、女王がこよなく愛する犬種コーギーの絵文字がTwitterに登場した。

チャールズ3世の戴冠式は5月6日から3日間かけて祝われる。土曜日の式典の後、日曜日には各地で伝統的な近隣のピクニックの開催が呼びかけられている。翌月曜日は祝日となり、住民が地域活動に参加することが期待されている。

text: Chloé Friedmann avec AFP (madame.lefigaro.fr)

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