スーパーマーケットで、食品を正しく選ぶためのコツは?

Culture 2023.06.27

スーパーの陳列棚にある商品を把握し、健康のためにベストな買い物をするための簡単なアドバイス。

23-06-26-5supermarche-01.jpg2人の専門家がスーパーで最もヘルシーな商品を選ぶためのコツを教えてくれた。photography: d3sign / Getty Images

栄養成分を参考にしたり、有機栽培のラベルに頼ったり、カロリー表を確認したり。健康的でバランスの取れた食事を心がけたいけれど、スーパーで商品を選ぶ時、基準がたくさんあり過ぎて迷ってしまうこともある。フランスの2人の専門家が、最も健康的な選択をするための実践的なコツを教えてくれた。

事前の準備

スーパーに到着してからこのタスクが始まるわけではない。フランス国立衛生医学研究所の栄養疫学(CRESS-EREN)の研究員メラニー・デシャゾ=タンギーによれば、最も健康的な食材をスーパーで選ぶためには、まず買い物リストを作ることから始める必要があるとのことだ。それに沿ってバランスの取れた献立を計画できるし、衝動買いを押さえることもできる。

栄養的健康勧告によると「一週間の内にマメ科のものを2種類(レンズ豆、ひよこ豆、いんげん豆、小豆、そら豆など)、魚を2種類(シャケなど脂質の多いものを一つ、少ないタラ等を一つ)、肉は最高で500gまで(ハンバーグ2個分)を献立に入れるのが好ましい」と彼女は説明する。並行して日常的に乳製品、炭水化物(できれば未精製のもの)、フルーツと野菜を取り入れるべきだ。

加工食品は避け、元の形のままのものを優先する。

時間の節約になるという点では魅力的だが、加工食品や“超”加工ともいえる食品は健康には悪い。「製造の過程や保存のために使われている材料の多くは体内で消化されなかったり、吸収しづらいものです。長期的に摂取すると消化器官や高血圧など心臓血管の病気、そしていくつかの癌につながる場合もあります」と栄養専門の医師で疫学者のセルジュ・エルクベルグは指摘する。

これらの疾患を回避するためには未加工の食品、すなわち工場で変化を加えられていない物をなるべく選ぶべきだ。「食べ物はできるだけ自然のままの形に近いものの方が健康的価値が高いです」。穀物やでんぷん質、米、麺類、パンに関しても言えることだ。これらは精製された粉を使ったものが多く、白く細かく生成された物が多く出回っている。「最も栄養価のある胚芽やふすまやぬかは省かれています。だからスーパーではできるだけ“完全”な形のもの、すなわちなるべく自然の形に近いもの、栄養分を多く含むものを選ぶのが良いでしょう」とエルクベルグ医師はアドバイスする。

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裏の表示を見る。

加工食品を見抜き、それらを避けるためには製品の裏に貼ってある原材料を確かめるのがいい。科学の学名のような名前の材料や、数字を使う名前の材料は避けよう。そして同じものを作ろうとしたら、家では決して使わない物をこの食品が含んでいるなら、同じくやめておこう。

原材料が書いてある順番もヒントとなる。「使用されている量の多いものの順に表記されています」とメラニー・デシャゾ=タンギーは説明する。「たとえば、トマトソースの箱に載っている最初の原材料が“砂糖”であったら、変だなと思うべきです」。同時に彼女は有機やオーガニックのラベルや、持続可能な栽培、すなわち科学的な処置をなるべく減らした製品を見つけるようにすると、可能な限り自然に近いものを選ぶことができると助言する。

缶詰や冷凍のものを排除しない。

缶詰や冷凍の食材は、意外にも真剣に検討されるべきオプションだ。「新鮮な食品と同じ栄養価が保たれ、バランスの取れた食品であることがさまざまな研究によって証明されています。比較的低価格でバランスの取れた食事を提供してくれるのも利点です」とセルジュ・エルクベルグは指摘する。空気にさらされた新鮮な野菜や果物の方が、より早く栄養素やビタミンを失ってしまうのだ。

text: Louise Servans (madame.lefigaro.fr) translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki

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